どちらも、テレビ東京系で放送された高橋留美子先生の作品です。 「高橋留美子劇場」は、DVD-BOXとして近々リリースされますが、現代社会の様々な問題を提議しつつも、ペーソスの中にも面白おかしく楽しめる珠玉の13話となっています。 「人魚の森」は少し前に原作を描かれていたのですが、「高橋留美子劇場」の後番組として大好評放送中です。 これらの作品を支えるミュージックが集大成され、1枚のCDで聴けるのはとても素晴らしいことです。 るーみっくファンだけでなく、たくさんの人にも聴いて欲しいです。
高橋留美子作品ではかなりショッキングなシーンが多かったりするので、小さい子とかにはオススメできませんが、本作は面白いです。 その同時に人類の夢である“不老不死”が果たしていいものなのかを考えさせられます。
主人公の勇太、ヒロインの真魚の二人は見た感じはどこでもいる若者に見えるが、年だけは軽く100歳を越した不老不死なのである。 二人は不老不死の肉体から抜け出すべく人魚の肉を求め旅をしている。そこで遭遇する人物は勇太と真魚とは裏腹に不老不死に憧れている。 そういった人物たちは不老不死になるためならば、とたとえ、相手を傷つけても構わないという根を持っている。 これが貪欲というものなのであろう。確かに不老不死になれば肉体は若いまま保てるし、ちょっとやそっとのことでも死なない。人前で私はこー見えても高齢です、と言えば注目を浴びるであろう。 しかし、僕は勇太と真魚以外の人物たちが何故そこまでして不老不死に憧れるのか理解できない。不老不死になるということは生きるということでありこの辛い世の中を一生生きていかねばならない。 勇太と真魚はあることからら不老不死になりこの世の劣悪さなどをいやというほど見てきたから不老不死の肉体から抜け出したいのであろう。その方がいい。 不老不死になったって若さを保てるだけで後は何も得られない。かえって気味が悪い、と見られる。 原作では人魚の肉を食べ不老不死になった子供がいたが、子供で不老不死というのは可愛そうではないだろうか? 不老不死になるくらいならば、きちんと年を取り死ぬ方がいいのではないだろうか?
OVA版も所有していますが、「人魚の森」「人魚の傷」こっちはDVD化されないのかな。
このテレビ放送版は、原作に忠実ですが、何分テレビ放送のため残酷描写や出血等が極力抑えられ ています。というわけで、そんな制限のないOVA版の方が迫力はありましたね。
今なら深夜枠で放送できそうですが、当時は仕方無かったのでしょう。
ただ、最終巻は、4話収録でテレビ未放映の12話「人魚の傷(前編)」、最終話「人魚の傷(後編)」 が暴力&残酷描写全開で収録されています。やっぱり、制作者も悩んだんですね。これは今なら R−15でしょうね。
これはセル版のみの収録で、レンタルDVDにも収録されていません。
先にレビューされている方は、全11話て言ってましたから、このボックス購入してないんですね。
正式には全13話までありますよ。
食べれば不老長寿になるという言い伝えの人魚の肉。しかし実際にそうなれるのは何十年、何百年に1人で大抵は身体が激しい変化についていけず、化け物になるか死んでしまうかの恐ろしい猛毒。
第1話は幸か不幸か、人魚の肉を食べて五百年も若い姿のまま孤独を強いられ生きてきた湧太と真魚の出会いの物語。
己の欲望叶えるために自然の摂理に逆らったところでろくな事にならない、と言っているかのような人魚シリーズですが、それを描くのに面白いのは主人公カップルが美男美女で、理想的な年齢という事。真魚と会うまで湧太は五百年近くもの長い年月孤独だったわけですが、時々でてくる昔の話では束の間でも恋人ができていたりするので、その辺は皮肉というか、特にこれを観た男性は湧太になれるなら食べてもいいとか思う人もでてきそう。でもしょぼくれた2人では物語の主役に不適切か。人魚の肉を食べて無事に不老不死になれる確率が凄く低い事を考えれば、もうこんな理想的な不老不死カップルはあり得ないでしょうけど。
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