どんな映画でも原作に対する敗北感は付きまとうのかもしれないが、 今回映画『海猿』を見て、生と死ぎりぎりの瀬戸際で繰り広げられる想 像を絶する緊迫感は、この原作本には到底かなわないなと実感した。映 画の出来うんぬんというよりも、やはりこの原作はすばらしい。 『ブラックジャックによろしく』と同様『海猿』で扱われるテーマは 「救出」だが、医師と違い海上保安官の場合は、常に自分の命が危険に さらされる。医者の場合は患者の命と自分の命を引き換えにするような 場面は少ないだろうが、海上保安官であればそういうことは常に現場で つきまとうに違いない究極の葛藤である。時に、自分が死なないため に、目の前にいる瀕死の被害者やバディ(仲間)を放っていかなければ ならない。というよりも自分が助からなければ救出という仕事自体が完 遂しないのだ。この非日常的なディレンマを体感できるだけでも、この 『海猿』という作品は読む価値があると思う。
3月11日、青森県八戸市で被災しました。車を冠水にて廃車。
津波が押し寄せてくるところを目撃してしまったので、今でもトラウマに悩んでます。
さて、このDVDの前半は巨大津波が襲来する時の東北各地での記録。震災の直後に
ニュース番組で「映像提供:海上保安庁」とテロップ付きの映像をご覧になった方も
多いかと思いますが、その映像を集成したものです。仙台空港に津波が押し寄せ、
車や小型航空機が流され「あ、もーダメです、全部ダメ」と声が入っている映像など、
今でも覚えている方は多いのではないでしょうか。
別のメーカーからは素人がデジカメ持って、ただ歩いて映したものを結構な値段で売り、
相当の批判を受けたものがありますが、このDVDは海上保安庁だからこそ撮影できた
映像(沖で巡視船に押し寄せる津波など)が数多く含まれています。1枚1,000円
ですので、持っておけば将来防災教育等に役立つのではないかと思います。
「災害は 忘れた頃に やって来る」 防災への備えをしましょう!
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