80年代学生物と思っていたら、横道世之介が人生の方向性を決めることになった1年生の1年間だけを描いていて、しかも合間に世之介の友人達のその後も挿入されていて、戻れない時間が持つ切なさと世之介の人間性に胸が一杯になった。 「世之介に出会った人生と出会わなかった人生で何かが変わるだろうかと、ふと思う。 たぶん何も変わりはない。 ただ青春時代に世之介と出会わなかった人がこの世には大勢いるのかと思うと、 なぜか自分がとても得をしたような気持ちになってくる」友人加藤が世之介を後に思いだして考えるこの言葉通り、 世之介という人柄が1冊の本から微笑みかけてくるので読んでいて優しい気持ちになる。 読後、憎めない横道世之介の笑顔が心に残る、ということは、読んでいた自分自身が笑顔になっていた本だった。
初めて2004年に放送された時からとてもはまりました。毎週次が楽しみでたまらないほど。仲間ゆきえさんの可愛さも、若さたっぷりのもこみちさんや佐藤隆太さん、それぞれの役者さんみんな味があるし。何よりびっくりしたのは、キラキラと輝くパクヨンハさんの魅力にどっぷりはまりました。 正直韓国ドラマを見たこともない私でしたが、見る目が変わり 本当にステキなキャストに ドキドキハラハラの展開で楽しかった。ラストも良かったですよ。
映画きっかけで「パレード」「悪人」と読んで三作目。読み始めは、ん?これまでと違う?と思ったけれど、いやいや、いつの間にか夢中になって一気読みでした。 目まぐるしく登場人物たちが動き回り、絡み合う展開に油断も予断も禁物です。ものすごくお金をかけて作った映画を見終えたような読後感。面白かったあ〜。 でも単なるハリウッド的というわけではないのがさすがでした。人物の描き方は期待通り、というか期待以上だったかもしれません。色っぽいんですよね。息遣いが聞こえるっていうか。 一言で言えばスパイ小説なんだろうけれど、すべてにおいて、そんな枠組みには収まらない、まったく新しいエンタメ小説でした。あまり前情報や先入観を持たずに手に取ったほうが、驚きや戸惑いも含めて面白がって読めるのではないかと。 映画化希望! シリーズ化希望! です。
邦楽器の第一人者達の渾身の力作を集めたアルバム。
長唄三味線デュオの伝の会の虫の合方では、
三味線で表拍子と裏拍子を交互に弾き合う“清掻(すががき)”という
邦楽器ならではの奏法が織り込まれている。
最後のタルカス変奏曲は往年のメタルバンド、
ELPの名曲を尺八と琴で演奏したもの。生演奏でなくかなり加工してあるものの、
迫力満点。
自分が大学生であった80年代の時代の空気を思い出しつつ読みました。 力み過ぎず、淡々とした文体がすごく良かったです。 登場人物の平凡さと非凡さのバランスがいい感じでした。 出来たら違う結末が良かったなぁ・・・というのは もっと続きを読みたかったという私の欲張りな気持ちです。 40も半ば近くになり、昔を思い出すことが増えた私には 近しかった友人のあの頃を本で読んだかのような読後感でした。 80年代の高校生、大学生だった読者向け・・・かなと思います。
|