1999年のTVドラマ「プリズンホテル」の挿入歌。 作詞は武田鉄矢さんですが、原案は上記ドラマを書かれた浅田次郎さんということで、これまでの海援隊の曲とは違った雰囲気の1曲。 間奏の笛の音も、しっとりした雰囲気で良い。 C/Wの「友、遠方より来る」は、”いつもの海援隊”の曲の感じで、武田さん世代へのメッセージソングです。 金八先生のテーマ曲しか知らない人にも、是非聴いて欲しい一枚です。
浅田次郎氏の任侠ドラマの舞台は、今回も奥湯元あじさいホテル、通称プリズン(監獄)ホテルだ。極道直営のホテルは従業員もお客様も訳有りだらけ。そんなホテルで武闘派ヤクザの壮行会と警察署の慰安旅行がバッティング。 意外性のある人間ドラマが展開する。人の優しさ、強さに泣き笑いの内容だ。しかし、プリズンホテルシリーズを2巻目の秋までしか読んでいないが「本当に同じ人が書いているのか?」と疑りたくなる浅田氏の作風の中ではサクサク笑い飛ばしながら読めるものと、重厚な人間ドラマが織りなされるものの中間といった印象。どちらの作風も私は好きなのだが、今回は盛り込まれ過ぎな気も。作者がほかの人なら星4つなのだろうが、浅田氏の作品の中では星3つ。と言っても単行本の値段なら十分満足、明日は3巻目を買う予定。
まだ、浅田次郎を読んだことのない人も、読んだことがある人も、いつかはこの「プリズンホテル」を読まなければならない。人生の笑いと悲しみがいっぱいつまっていて、最後には涙と鼻水が一本の川となってあなたたちの顔の笑いジワの痕(あと)を流れていくことになるからだ。
しとしとと、しみじみと始まる話ではないのだ。極道がたくさん出てきて、こましゃくれた子どもも出てきて、少々荒っぽい流れもあるけれど、浅田次郎が作家として自信を持つことが出来たという一作だ。その証拠に、この第一巻である「夏」から書きはじめた浅田次郎は、最終編となる「春」までの間に、「日輪の遺産」、「蒼穹の昴」、「鉄道員」などの代表作となる名作を生み出しているのだ。
みんなこうはみえても、結構好き勝手な人生を生きてきた。 強がりもあっただろう、見得もあっただろう、世間知らずもあっただろう。自分ばっかりが強がっていてもそれは他人様から見たら喜劇であり、それがいつしか哀しみと本当の自分への愛へとつながっていくのである。
この「ドイツ教養文学をバックボーンとした泣き笑い満載の極道小説」(浅田次郎)は、時間さえあれば何度でも読み返してみたいと思うワシにとっての最強小説なのである。
昔テレビドラマで見たものを思い出して懐かしい気分になりました。 やくざが経営する「その筋の方」専用のプリズンホテルにやってくる個性豊かな「訳ありの方々」を巡る物語。 非常にありがちで漫画チックな展開(幽霊も出てくるし)なので気軽に読めて楽しめること間違いなしです。 背帯の「書き下ろし長編 悪漢小説」・・・悪漢小説って何よ?(笑)
浅田さんのエッセイが好きで、本職ともいえる物語のほうを最近になって、ちらほら読んでいます。
登場人物がどの人たちも、普通の感覚一歩上をいく感性の持ち主たちで、現実離れしすぎてるんだけど…設定(やくざがオーナーの旅館(ホテル))がすでに常識を超えてしまっているのですんなりと物語に入っていくことができ、満足です。
奥田英朗さんの「純平、考え直せ」も好きな任侠の物語の本ですが、
プリズンホテルのやくざも悪くなかったです。
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