見始めた時は正直、微妙・・と思っていたのですが、回を重ねるごとに面白くなって完全にハマりました。
誰にでも優しくて真っ直ぐな性格の主人公を山Pが見事に演じていました。やりようによってはどっちつかずで
ズルイ男にも見え得る設定でしたが。山Pの演技は声や話し方が独特で賛否両論かと思いますが、セリフ以外の
部分(間の取り方、表情、キャラ作り)は絶対的に上手だと思います。
ストーリーもベタだけど、ベタなだけじゃない・・・どこかこの作品ならではの魅力に溢れてる。
20代の頃あきらめた資格にチャレンジしようとしてる私は、夢を追いかける直輝の姿に元気をもらいました。
ラストはベタだけど爽快です。途中で見なくなった人にも是非見てもらいたい!
劇団ひとりの推薦というのに惹かれて手にとりましたが、表紙の写真も微笑ましくって、気に入りました。題には、えっ!と思ったけれど、読みやすくてすごく面白い文章だし、私は女だから「へええ、男の子って、こんなこと考えてるんだ。それにしても、見せるのかな、見せないのかな。」って思いながら、一気に読んじゃいました。心身ともに健全な男の子たちの青春物語。読後感も、上々でした。
幕末劇の今後のスタンダードを作るという意欲がよくでた快作だったとおもう、本作以後、坂本といえば福山、高杉といえば伊勢谷、そしてたぶん於龍といえば真木となにかと比較対象にされるでしょう、わたしは福山はほかに「ガリレオ」しか見たことがないので役者としては雰囲気重視で演技の幅は狭いのかとおもっていたら志士像を予想外に硬軟演じ分けており見直しました、薄化粧で役に臨んだ女優陣もりっぱなものです(後半ソフトフォーカス・シーンが増えたのはご愛嬌)、
幕末・明治維新は陰険で血なまぐさい時代です、戊辰戦争も陰険そのものの戦いです、同じく血なまぐさい時代として戦国時代が思い出されますが、戦国期には国内に充満していた「そろそろ野良仕事も暇になったから戦(いくさ)があるだろう、長槍かついで一稼ぎしてくるかぁ、運よく首級でも挙げれば取り立ててもらえるかもしれねぇ」なんていうのんきな勇ましさが幕末期には皆無だからです、その時代が要求したやむにやまれぬ陰険さとも表現できますが、その雰囲気を代表する薩摩(西郷・大久保)を史実とおりに陰険な悪役として描いた本作は快挙といってもいいでしょう、逆に将軍・幕府陣をおばかさんに描きすぎ、「篤姫」で好意的に描きすぎた反動かな、
襟の擦り切れた垢じみた着物、坂本家の猫がまどろむ籠や岩崎家で陰干しされる麻をはじめとする小物にまで拘った当時の風俗描写に力を入れたじつにいい感じのセットですが私のような意地の悪いものは以下のような点が気になってしょうがないんです、
どうして於龍の襟足がそろってないんでしょう? 当時は襟のほつれ毛は現在眉をそろえない以上にだらしないことで、於龍のようなあだな女がえりをそらないわけがありません、竜馬が評した「まことにおもしろき女」が「まことにだらしない女」になってしまい、私はそんなだらしない女じゃない、と草葉の陰で於龍がつぶやく声が聞こえます、おはぐろがないとか龍馬の袴が長すぎるのはまあ我慢するとして一回かみそりをあてれば済む簡単なことなんだけどなぁ、誰も気付かなかったってことになるんですけど、 昭和の終わりまではそこかしこに存命していた明治生まれの老女たちの多くは自らうなじにかみそりをあてる習慣でした、うちの曾祖母が襟に手ぬぐいをまわして自分で剃っていた姿がなつかしい、明治生まれの女たちのほとんど、大正生まれでも相当の割合、で彼女たちはその生涯においてただの一度も髪を下ろさぬ髪型ですごしたことを忘れてはいけません、
たとえば前からでも横からでもふっと女の肩をとり引き寄せたとき、男の目に映るのは女のきれいに手入れされたうなじだからこそ江戸の男たちは女にときめいたことは時代劇の常識としてもっと知られて良いでしょう、龍馬たちが袴で走るシーンが全編にたくさんありましたが誰一人として唯の一度も股立ちを取ろうとしない辺りから小物重視で人の所作方面はおろそかなんだなと感じてはいましたがね、 製作関係者全員が江戸時代生まれの人たちに育てられたであろう半世紀前の時代劇はこんな点が安心なんです、
レビュー題とおり侍が暗殺されてはいけません、竜馬を喧嘩下手と評するの実態にあってると自信があります、竹刀や相撲であれば大柄な竜馬はそれなりの強さを見せたでしょうが、いざ真剣となればそうはとんやが、ということです、拳銃を携帯していたのも真剣に自信がなかった証拠です、刃(やいば)の届かない距離であれば拳銃が威力をもつことは当然ですが、接近戦における利用価値は刃物が断然上です、事実寺田屋で竜馬が重症をおってますからね、
暗殺時、刺客が一階で一人を殺害して大声があがった時点で二階に居る坂本・中岡は異変に気付き刺客を迎え撃つ準備をする、もしくはすぐ逃亡するのが正しい対処です、本作の暗殺シーンは2対3で相手に手傷も負わせられずに討ち死にした二人のトロさ加減が十分に描写されている点は高評価すべきでしょう、おもとを刀で威嚇(脅迫)するシーンが印象的だったので竜馬の情けなさは倍加されています、
『ただ君を愛してる』という言葉を表すにはぴったりの映画です。ラスト玉木宏が涙する姿…もう2度と会えない人に会えた瞬間…あの涙はきっと『悲しみ・喜び・切なさ・愛しさ』が混ざりあった涙なのでしょう。大切な人を『好き』『嫌い』でしか表現できない現代の恋愛に本当の『想い』を伝える映画だと思います。
内容は他でも言っている通り面白いです。少し重たいですが。 文庫版としての感想ですが、最初に完全版を読んだせいか、いまいち迫力がなく文字も読みずらい所がありました(個人的な意見ですが)。文庫版特有のおまけもないです。 でも全巻集めるとしたら値段は一番安く済むので、その点ではおすすめです。 評価は文庫版としてです。
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