日本の洋楽黎明期にこれほどのピアニストがいたとは恥ずかしながらこのCDを聴くまで知らなかった。ショパンのビアノ協奏曲1番は多少のミスタッチがあるものの全然気にならない。曲は、全体的によく歌っており、気丈なほどの凛とした強さと、いとおしいまでのかわいさ・はかなさが同居しているような演奏で、そのけなげさにおもわず抱きしめたくなってしまう。アルゲリッチの演奏を一方の雄とすると、それとは正反対の対極にある演奏で、名演であると思う。
支配的な母親に逆らえず悶々と自分を殺しながら生きる日々を送っていた主人公が あるきっかけから必死になって主体的に行動し 恋人と理想の家庭をゲットする。 大学生のとき読んで感動し座右の一冊になりました。アンの嫌いな人でもこれは読んで欲しいと思います。
著者の原ちえこさんといえば、漫画雑誌『なかよし』で大人気を博し、私も素敵な絵に
魅かれ、毎月楽しみに読んでいた記憶があります。中世イタリアを舞台にしたこの作品も、
著者ならではの、美しい衣装、登場人物の繊細な心の動きが描かれています。
内容は、敵対する二国間での政略結婚が絡み、花嫁が敵国にスパイとして送られるも、
敵国の暖かな人々の心情に触れ、花嫁はやがて和平交渉を願い出るという話。
嫉妬や陰謀の末、どんでん返しが重なりますが、ストーリーが単純なせいか、
一回読めばもう良いかな、と思ってしまいます。
同著者による「フォスティーヌ」は繰り返し読んでも飽きなかったのですが・・・。
ただ、著者による美しい絵が好きな方には飽きない一冊だと思われます。
最後の原節子さんのセリフが、最高に可笑しくて、そのアップが最高に美しかった!!なんでもこのセリフ、シナリオにないものを急に言わされて原さんが困ってしまったとか。あと、途中の「お腹すいた〜」って言うところも可笑しく、でも綺麗だったなあ。彼女はドテッてこけるシーン以外は、特にコメディっぽい演技をしている感じはありませんが、原節子さんの美しさがあってこそのコメディですね。お嬢さんに惚れてしまう佐野周二さん、頑張ってます。あと佐野さんの弟分・佐田啓二さんが若くてカッコイイ。音楽の使い方が、戦前のルネ・クレールの映画を思わせたりして。木下恵介監督のコメディセンスが光る傑作です!!
小津監督の作品が9本入っていてこの値段ならとりあえず「買い」と思いますが、ご注意いただきたいのは字幕が入っていないことです。私も購入時におそらく入っていないという前提で購入したのですが、やはりこの時代の邦画は字幕が入っていると理解が深まると感じました。黒澤さんの作品ほどではありませんが、シーンによっては聴き取りにくいところもあります。
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