出演者がそれぞれの役に合っていて、声・容姿・演技には申し分ないと思います。アルゼーナ役のジャネット・ペリーさんは美しい娘という役どころにまさにぴったりで、観るたびに思わずときめいてしまいます。ザッフィ役のエレン・シャーデさんもオリエンタルな雰囲気が漂う大人の女性の魅力を湛えていて素敵です。ジュパーン役イワン・レブロフさんはその歌と演技がとても愉快です。ホモナイ伯爵役ヴォルフガング・ブレンデルさんは騎乗姿が凛々しく、輝かしいバリトンの歌声が立派です。そして、ワーグナーテノールとしてつとに知られている、バリンカイ役のジークフリート・イェルザレムさんはこの年、75年が何とデビュー年でした。やわらかく豊かな広がりをもった歌声と穏やかな笑顔はまさに魅力的で、シャーデさんとの二重唱にもう感動です! 周りの風景も豊かな水辺など牧歌的でいい感じですし、女性たちの着ている衣装もかわいいですね。 私がこの作品を鑑賞するのは、このDVDが初めてなのですが、少し残念だったのは、バリンカイとザッフィによる「うそ鳥の二重唱」の後半の部分が省略されているということと、ジプシーたちが現れる場面が夜のはずなのに昼間であったことです。しかし、それらのことを考慮に入れても、やっぱり素敵だったので五つ星です。
ニューイヤーコンサートで聞く名曲ばかり。 春の声、美しく青きドナウ、ウィーンの森の物語、 ピチカートポルカ、アンネンポルカ、ポルカ雷鳴と稲妻。 春の声、美しく青きドナウは、 カラヤンのニューイヤーコンサートのCDをかけながら 弾くとさらに楽しめますよぉ。 春の声は、キャスリーン・バトルの声を聞きながら...☆
シュトラウス2世のワルツやポルカのピアノソロ用編曲は、グリュンフェルトなどによる演奏家用の超絶技巧版か、もしくは初心者向け簡略版の両極端になってしまうのですが、この連弾は中級者向けでしかも演奏効果が高くおすすめです。難易度的にはツェルニー30番終了程度の人でも弾けます。ただ、ご存知のように速い和音連打が入りますので、バリッと弾くにはツェルニー40番中盤以降の実力が必要かと思います。この楽譜はノーカットなので、全曲を弾くのにかなり時間がかかります。420小節もありますので、適宜カットするなどして短くするのもよいと思います。 演奏上の注意点としては、テンポが頻繁に変化しますので連弾の呼吸を合わせることが重要になります。テンポ変化はオーケストラ版を聴いて感覚をつかんだ方がよいと思います(カルロス・クライバー指揮のものをお勧めします)。
このDVDには若き日のカルロス・クライバー指揮による南ドイツ放送交響楽団のヴェーバーの『魔弾の射手』序曲及びJ・シュトラウスの『こうもり』序曲のリハーサル風景とその本番の模様が収録されている。どちらも1970年に制作され、シュトゥットガルト放送局からテレビ番組として放映された。ちなみに当時クライバーは40歳で、彼の数少ない練習風景の貴重な記録だ。
オーケストラは過去にフルトヴェングラーやクナッパーツブッシュが客演したこともある由緒ある楽団だが、おそらくオペレッタの伴奏など経験が無い、いくらか不粋な面も窺える。それをいかに彼が乗り気にさせるかが腕のみせどころだ。それゆえ彼らが得意とするのはむしろヴェーバーの方だろう。しかし時折クライバーのかなり抽象的な言い回しによる要求を理解できない様子も正直に映し出されている。またこの映像から判断すると、団員の平均年齢が高く、頑固そうな雰囲気も感じられる。いずれにせよ本番では随分プログレスがみられることから、質のいいオーケストラであることは言うに及ばない。クライバーのプローべはエキサイティングで、比喩的な指示が多い。決して楽譜にこう書かれてあるからそうしろと要求するのではなく、楽員一人一人にその音楽に対する明確なイメージを喚起させながら曲作りを進めていくところに特徴がある。曲想の表現の例えを話している時、「むこうの鏡に(テレビ番組のポスター)美男のヴァイオリン奏者が指揮者を殺そうとしている。だが私はいつも武装しているんですよ」などと言って団員の顔から笑みを引き出すことにもそつが無い。
モノクロ、モノラル録音でリージョン・フリー。言語は勿論ドイツ語だが、字幕スーパーは英、仏、西、伊の四ヶ国語で収録時間は2曲合わせて102分程度。
特にクラシックに詳しいわけではなく、ニューイヤーコンサートをテレビで見る程度の者の意見です。このアルバムは良い意味で広く浅くで初心者にも聴きやすいと思います。コンサートのトリに演奏される行進曲や超有名なSF映画で使われたワルツはもちろん某シューティングゲームのBGMになったポルカが2曲入っていたりして楽しめました。値段も手ごろですし。
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