戦後最大のハーモニー
あなたが心の底から笑ったのはいつですか?
いつも手の届くようなところにある、くすっと微笑んでしまうエピソード。
それをアコギにのせて さらり届けてくれようとするのが彼ら、ブリトラだ。
たぶん解散までのアルバムは全4枚。
どのアルバムも甲乙をつけがたいが、あえてコアなファンには人気の薄い2nd Albumが初心者にはお勧めである。
まずは、『青のり』 を聴いて欲しい。 その瞬間にブリトラワールドに引き込まれるだろう。
そして続く 庶民的なシュールに溢れる『遠足』 で、ノックアウト!
突っ込んでくださいと言わんばかりの曲は、関西人でなくても共感できること間違い無しである。
次の日には、レコード店かレンタルショップに駆け込んでいるだろう。
おもしろおかしい世界を前面に押し出しているのだが、
『平成たいやき物語』の想像力の豊かさや、
『青い春』の心的描写の深さなど、決してイロモノで終わることの無い才能が、作品の随所に垣間見える。
『ふとん』 はあまり語られることはないが、私の中では、彼らの会心の一曲として刻まれている。
一期一会の厳しさ、そして かけがえのない尊さを説いた名曲だ。
笑えるからこそ 救えるものがある。
『どんな気分も和ませてしまう奇妙な空間』は、彼らの根底にある 計算高い心意気あってのものだろう。……たぶん。
何はともあれ、この一枚を聴けば、存分にその世界に触れることができる。
ぜひ、一度お試しあれ!
*使用上の注意 … 決してシリアスなときには服用しないでください。
メダロット2 第1巻 (講談社コミックスデラックス コミックボンボン)
前作から十二年後の世界、メダロットが欲しくて欲しくて堪らない主人公イッキが活躍します。前作、ロボロボ団の野望を打ち砕いた英雄ヒカルは今やコンビニのアルバイト店員(笑)。またもや怪しい動きを見せるロボロボ団。そしてイッキ達を救う謎の人物、怪盗レトルト。そして、おまけとしてあの事件から数年後の出来事が収録されています。
メダロット4 2 (コミックボンボンデラックス)
1や2の前半でのギャグ性も殆どありませんし、2の後半からのどシリアスムードをここで究極の域に高めてしまった作品でしょう。
月のマザーは漫画“メダロット”におけるイッキ編最終ボスという点では越える存在はいないでしょう。
ゲームでの『宇宙人からのプレゼント』という設定が根本から破壊される『侵略兵器』という設定は怖く、夢の無い物の様に感じてしまいますが、実際に宇宙人等がいた場合…果たして最初から優しい対話から始まるよりも悪意や恐怖から始まってしまう事の方が遥かに多いでしょう。
だからこそ、月のマザー以外は使命を拒否したのは争うと言う事を拒絶した…彼等は当然地球人類側の立場に立たなくとも“正しい”のではありますが、結局の所使命に従う月のマザーも“生き物として正しい”のです。月のマザーの最後の理論は、生き物が生き物であり続ける限り超えられない限界を語っています。
悪意的に見れば究極的に自己弁護をしつつ、反論を許さないどころか最悪相手の自爆を誘える理論です。
しかし、そんな安っぽくはない月のマザーの最後の台詞…一流です。兎に角読んでください。
主人公の仇の一員が作者のお気に入りだとか、美形やら同上要素があるやらで人気があるとか…その手の類の作品の敵っぽいキャラなんてのが安っぽく感じる様になってしまいます。