~カーラは知的障害をもつ女の子。母親は、とにかく彼女のことが心配で、何から何まで面倒を見たがり、自分のそばに置きたがる。でも、カーラは自立したい一心で、母親の反対を押し切って専門学校に進学する。 ~~ そこで、自分と同じように障害を持っている彼に出会い恋に落ちる。彼との出会いはカーラを思いをさらに自立の道へと導いていく。そして、姉妹の結婚を機に、彼との結婚を考えるカーラ。 障害を持つ子を思う母の気持ちと、自立したい子供の思いのすれ違いをリアルに、そして障害者の社会生活というシリアスなテーマを湿っぽさのない映像に仕上げている。~
初めての恋にとまどっている人、幾度目かの恋に傷つくことを恐れている人、永らくの恋に疲れている人にぜひ観て欲しい映画。カーラとダニエルは、周囲の人々が不可能だと思っていることを成し遂げる。二人のすばらしい経験や経験を通しての成長を追体験することで、心に訴えかけてくるものを素直に受け止めることができる。上流階級ならではの建前や世間体と親としての本音の間で悩むおかあさん(ダイアン・キートン)も魅力的。カーラの魅力は、彼女が入所していた軽度知能障害者学校の指導方針に影響されるところが多いと思う。「障害者でも自立が生きがいとなること」「なるべく周囲の目を引かない行動をとれるように自律することが社会生活に必要であること」「自分の思いを大切に自信を持って決断すればよいこと」といった理念には賛同する。カーラの生まれつきの気質もあるかもしれないが、自宅内だけで育っていれば、自立できていなかったと思う。そのときの担任の先生はカーラの結婚式に参列してくださったかな。
日本でこの手のものをつくると、まったく違うものになるでしょう。
アメリカがつくると、やはり後味がいいものができますね。
現実とはまったくかけ離れていますが、「こうなって欲しい!」と思わせるところでは意義の有る作品だと思います。
様々な差別に対する被差別者の権利意識が高く、この映画にも出てきたような『dignity』なるものを尊重する歴史を持つ国でなら。
しかしながら、日本の現実は、主人公の母親の葛藤のところまでがせいぜいで。
アメリカは差別も激しいながら、差別と戦う気概も激しく、うらやましいですね。
日本はどちらも曖昧なんで、この作品はやはりすこしどこか気持ち悪く見えますね。
泣けることは泣けるんですが。
|