「あなたのことです!!」と書かれた帯に目を引かれて手に取った。 一般に、「発達障害」は子供の症状だと理解されているようだが、 著者曰く、この障害は「むしろ大人になってから顕在化することが多い」(3ページ)らしい。
というのも、発達障害者は成績優秀者が多く、 子供のうちは「ちょっと変わったコ」で済まされてしまうからだ。 社会性が問われない期間であるが故の不幸である。
ところが、その障害は社会に出た途端、徐々に姿を現すこととなる。 「片付けられない」、「すぐキレる」、「話を聞けない」など、 こうした症状で人間関係を拗(こじ)らせてしまうのである。
しかも、発達障害者は極度に傷つき易い性質の持ち主である。 自分の殻に閉じ籠り、しまいには「うつ」になってしまうケースが多い。
私が本書に出会ったのは、就職浪人中のことで、 あまりに自分に該当する事項が多かったので、一気に読み干した。 そして、「私は発達障害者」なのだと確信し、クリニックにも通った。
しかし、それから一年以上経ってから思うに、結局の所、マトモな人っているんだろうか? 極端な話になってしまうけれど、精神的な意味での健常者なんてこの世にいないと思う。 大人も子供も、はっきり言って大差はない。 多かれ少なかれ、人間は皆、障害を抱えて生きているのである。 要は、「障害者手帳」がなければ、仕事を得られないほどの重症なのか、ということだろう。
仕事がないと、人間は困る。 家族に心配と迷惑をかけるし、自分に自信がなくなる。 負のスパイラルに陥ってしまう。
本書が実用書として有用なのは、第6章からである。 発達障害者の特徴と適切なジョブマッチング方法が書いてある。 自分にどんな仕事が向いているのか。 行動するキッカケを与えてくれるだろう。
それにしても、本書を端緒に?この手の本が書店に氾濫するようになった。 「統合失調症」とか「境界性パーソナリティ障害」とか「アスペルガー…」云々と。 全ては「自我の同一性が損なわれる精神疾患」(159ページ)という問題に帰着するような気がしてならない。 専門家でさえ、明確に区別できていないようだ。
私は素人なので何とも言えないのだけれど、 著者は「発達障害」を先天的なものとみなし、「発達アンバランス症候群」と呼ぶ。 それでは聞きたいが、脳のバランスがとれた理想的な人って、例えばどういう人なんだろうか。
本書が良書であることは間違いない。 ただし、あまり本気にし過ぎないほうがいい。 あくまで自分を戒めるためか、キャリア・ガイダンスの一助として読むべき本である。
M. フーコー編『ピエール・リヴィエール』(河出文庫)なんかを読んでみるといい。 俗に言う「狂人」が、いかに頭脳明晰かを思い知らされる。
自宅にあるHDMIケーブルを使うのエコになりますし外出先でもこれさえあればスマホからのデータを表示できるので便利です。
星が瞬くような、水のしずくが垂れるような、キラキラした静かな音楽です。
プラネタリウムを見ているような気持ちになりました。
ヘミシンク効果もあると思います。
本を読むときに聞きながら読んでいます。
曲として聞くには、個人的に飽きるのが早かったです。
単調な感じです。
この著者の本を読むのは三冊目ですが、今回の本が最もインパクトがありました!
とにかく20に及ぶ改善例は、圧倒的です。
どれもリアルで、親御さんがどれほど真剣に取り組み、数々の苦悩を乗り越えれた成果であることが
読み取れ、感動に次ぐ感動、でした!
著者と彼が主催する協会の二年半にわたる活動の集大成とも言える書籍だと思います。
特に最後の著者のあとがきの部分で唯一実名・写真入りで登場するお母さんがいます。
自分の子どもの改善だけでなく、苦しんでいる多くの親御さんの力になりたい、
との思いからだと思いますが、その勇気には感服しました。
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