岡崎京子的な80年代とは、
またちょっと違った(も少しマイナー)、
ディープでとんがった人たちとの
80年代が描かれている。
特に、『遊』という雑誌って、
そんな感じの世界だったのか…
と改めて知ることができたのはよかった。
古本なんかで見ても、
「ふう〜ん」くらいにしか思わなかったけど、
やっぱり、時代のなかで見ると
ずいぶん違うのだろう、ということが。
『HEAVEN』って雑誌のことや、
パンクロック、テクノ、喫茶店の話など、
どれも一緒に連れて行ってもらっている
みたいに、絵が浮かんでくるようだった。
香山さんの謙虚な書きっぷりのせいか、
読後、いろんなところで、
「ドキドキ」と緊張していたように感じたけど、
それは、新しい時代の先っぽにいる人たちと出会った
「ワクワク」だったのだろう。
まずメンツがすごい。いろんな意味で。 メンツを見ただけで即買い決定でした。 改めて小西さんの活動の幅の広さを、1枚のアルバムでまとめて知ることができて、すごくよかったです。 聴いたことのある曲も新鮮でした。
「恋愛」をテーマにアイドル路線でまとめてみましたという作品らしい。 全編収録時間27分と短いが、捨て曲無しの大傑作。
なんと言っても詞が凄い。ボーカルのすごさは言うまでもない。 この手の方向性を具現化するには天然素材の狂態的才能が必要。 未だ追随しこれを並び超える者も皆無というワンアンドオンリーな 世界を堪能できる。
“愛してるって言わなきゃ殺す”のタイトル曲。 “シェルターの蓋をこじ開け貴方の名前を呼ぶ私”の「さよならをおしえて」
しかしながら裏アイドル路線とも言うべき世界に、本人の独特のキャラの 「怖可愛い」の魅力を引き出しているのが、他界した妹戸川京子の作詞で 炸裂する1曲目と最後の曲の2曲であろう。 (「ヘリクツBOY」「遅咲きガール」)
“だけどほんとは襲ってくれなきゃイヤイヤ”なんて台詞、お笑いソングと 紙一重だが、見事な世界を構築していて脱帽。
|