B型H系 3 こわいもの知らず(笑)無修正版 [Blu-ray]
「Hトモ100人作る!」と豪語する山田は実はその手のことを全く経験したことが無いうぶな女子高生。うぶなだけに妄想が膨らみ、過激な言動がエスカレート。これはそんな彼女が引き起こすドタバタ学園コメディー。
ヒロイン山田のキャラクター設定とそのプレゼンが非常に面白く、それがこのアニメを今までとは一味違った学園ラブコメディーに仕立て上げています。破廉恥で強引で高飛車。ヒロインにあるまじき様々な負の特性を臆面もなく披露する山田。しかし、それも彼女の純情さやそれを隠そうとするがゆえの可愛らしい背伸びから来ているのがうまく伝わってくるところが実に心憎い。虚勢を張り格好をつけて性的魅力をひけらかそうとしても、いざとなると汚れの無い地が出て縮こまってしまい何も出来なくなるという新しいツンデレスタイルを巧みに確立。山田役を高テンションと可愛らしさをないまぜにして見事演じきった声優の田村ゆかりさんの功績大。
全体の進行も小気味よく飽きさせることがありません。特に各キャラクターが口走る膨大な量の台詞の絶妙な散りばめかた、一話につき十分強という短い尺の中を有効に使い切ったテンポのよい編集が素晴らしい。またアニメーションにも随所に毛色の異なった画質を配し、ポップアートの一つのありかたとしても楽しめることうけあい。こうしたきめ細かな工夫が全編にマシンガンの銃弾のように散りばめられたギャグの面白さを嫌が上にも引き立てます。
しかし本編の本当の魅力は人間ドラマにあるといっても過言ではないでしょう。もちろんシリアスな展開は少ないので、ドラマと言うと語弊があるのかもしれませんが、ヒロイン山田と彼女に翻弄され続ける平凡な男子生徒小須田クンとのさりげない心の触れ合いは大事なポイント。背伸びするがゆえに性にまつわる妄想にふける山田と、異性に疎いがゆえに一方的な山田の猛アタックに戸惑う小須田クンは一見正反対の存在に見えて人間としての成長過程にあるという点において実は似た者同志であることがうまく伝わってきます。薄っぺらい見栄からでも軽い悪戯心からでもなく、心の底から湧き出てくる人を愛おしく思う気持ちの大切さを少しずつ学んでいく少年少女の初々しくも微笑ましい描写が素晴らしい。二人とも明確には自覚していませんが、山田は小須田クンの優しさと誠実さに、小須田クンは山田の偽れない純粋な可愛らしさにそれぞれ知らぬ間に魅かれていて、実は両人ともお互いの本当の姿をしっかり心で感じとっている・・・。決してお涙頂戴調に陥らず、それでいてちょっぴりの切なさと爽やかさを忘れない演出がいい。特に純情少女山田の素直で愛くるしい表情を見るだけで嬉しくなれるシーンなどは秀逸。また、危なっかしい山田を温かく見守るツッコミ役で親友の竹下サンや大人びた妹の千夏チャン、小須田クンを励ます豪快な姉の香月サンや片思いの幼馴染まゆチャンらの優しい存在感がとても心地よい。山田のライバル金城お嬢様もヘタレないい味を出して得がたい存在感を醸し出しています。
一つ間違えば下品になりかねない題材を誠実にコメディードラマの中に落とし込んで決していやらしさを感じさせないのも本編の凄さ。これは、編集、演出、アニメーションアート、声優さんの力演などがうまい具合に合致し、学園ラブコメディーの一つの新しいスタイルを確立することに成功した幸運な作品であるといえるでしょう。
B型H系 8 (ヤングジャンプコミックス)
山田と小須田のストーリーだけではさすがに引っ張るのが苦しくなったか、
今回は片瀬や三郷などのサブキャラに焦点。
最後の金城兄の攻勢も唐突過ぎる気が。
玉砕した宮野のその後とか、山田と小須田がらみでもっと膨らませて欲しかったが。
ちなみに今作で宮野は空気。
ま、面白いからいいけど。
涼子さんの言うことには (KCデラックス)
この人とは<テルマエロマエ>でであいました。
それで関連する作品を当たっていったところ、実はこの人がイタリア人の歴史学者と結婚していることが分かり、話の背景には夫の存在があるのかな〜〜と納得した次第です。
勿論<テルマエロマエ>は傑作ですが、山崎マリという作者の存在自身も傑作です。
人によってはこの人の生き方の方がより魅力的に見えるかも知れません。
そんな自伝シリーズの一冊です。
この作品ではイタリア人の夫との出会いがそもそもどのようにしてもたらされたかが分かります。
今の家族との暮らしを語った作品では、子供の話なども出てきますが(日本語をしゃべれてハンサムですごくモテたそうです)、この作品で、その子は現在の旦那さんのお子さんではないことを更に知って驚きました。
とにかく、すごくドラマチックな人生を送っています。
こういう生き方に実際接してみると、人生って何でもありなんだ、自分もどこかに出かけてみよう!
そういう勇気を与えられます。
なお、星4つは絵の好みの問題です。
B型H系 1 こわいもの知らず(笑)無修正版 [DVD]
ドラマCDから大幅なキャスティング変更がありましたが、
やはりやはり一番の大きな違いは山田役が浅野真澄→田村ゆかりに
なったことでしょう。
個人的には浅野さんの方が原作のイメージに近いですが、
田村さんになったことで山田の毒気が抜けて、可愛くなりました。
原作を読んでいた私個人としては、
「こんなの山田じゃない」というよりかは
「こんな山田もありかな」って思ってます。
後は特にアニメ版キャストに違和感は感じませんでしたが、
小須田姉が能登さんになって、ちょっと姐御肌な感じが薄れたかなって
思ったのと、竹下役は水橋さんより堀江さんの方がツッコミが上手いな
って感じました。
内容は特に原作通りで、原作とドラマCDで楽しめた方なら
十分満足のいく内容だと思います。