人間失格 (新潮文庫 (た-2-5))
が、あまり大声で「だいすき」というには憚られる、そんな作品。
中学生のとき、国語の教師が「太宰治はどうしようもない男だ」と
彼が何度も女性と供に無理心中を遂げながら
毎回自分だけが生き延びたというエピソードを語って以来
太宰治はまさに人間失格なのだというイメージがつきまとい、
どうも読む気になれなかったのだが職場の人に薦められたので読んでみた。
たしかに彼も、この葉蔵もどうしようもない。
でも、彼らを人間失格だというのなら私たちだって失格だよ、と
多くの人たちがこの作品に共感してしまう部分があることを
生きている太宰に伝えてあげたかった。
誰にでもそういう闇があることに安心しながらも、怖くて、哀しかった。
もう少し歳を重ねたらもう1度読んでみようと思う。
人間失格
自分は、この歌、発売前にラジオで流れているのを聴き、たった一度聴いただけで涙がでました。
曲名も歌手も分からなかった(後でネットなどで調べ、人間失格、Metisさんと知りました)のに気になる歌に出合えたのは、何年ぶりだろうと衝撃を受けました。
普段はアルバムが出てから買えばいいかと思うのですが、この曲だけはシングルでも欲しいと思いAmazonで購入。(仕事、育児と忙しい身には通販は便利です)
正解でした。
たった2曲だけど、どちらの曲も力強い歌声で胸に刺さる。
歌詞も考えさせられ、これまでの人生、これからの人生、希望が持てました。
自分の子供(現在生後6ヶ月)が成長して生きる事の意味を考える壁にぶつかった時にも聴かせてあげたいと思います。(まだまだ先の事ですが)
この歌に出合えて、本当に良かった。
Metisさん、本当にありがとう。
斜陽・人間失格・桜桃・走れメロス 外七篇 (文春文庫)
とても良い本です。
太宰の本は、若い時期何だかよく判らないままに信じている価値観、よく判らないままに自分の考えだと思っている誰かの価値観、それらを、そして曖昧な自分を壊す青春の大作業の大きな力になります。そして、何が真で何が偽かを教えてくれます。自分に絶望もしてしまいますが、きっと上っ面だけの人生を歩むことはなくなると思います。真摯に生きることができるようになると思います。
私は遠い昔、16歳の、何かが無性に淋しく人生を虚しいと感じる時期に太宰に出会いました。「人間失格」でした。それはとても強烈な出会いでした。太宰なくして語れないたくさんの精神を、心理を、人間を、教えられました。色即是空の中で相当悩みもしましたが、やはり太宰のお陰で、空即是色も、今は解るようになれたと思います。太宰の人生の暗い時期も明るいといわれる時期も、解るようになりました。
この本は、その人間失格も、走れメロスも、桜桃も、全ての太宰が凝縮されたとても良い本だと思います。若い人の心に訴えかける真実の本として、お勧めします。