アカデミー脚本賞は伊達じゃない。 アクション・シーンはあるが、見せ場ではない。 登場人物達の会話(ダイアローグ)が見せ場なのだ。 一例として。 有名な「サソリとカエルの寓話」が捕虜の英国兵士から語られる。
大きな川を渡りたいと思ったカナヅチのサソリは、川にいたカエルに頼んだ。 僕を背中に乗せて向こう岸まで運んでもらえないか。 嫌だよ、カエルは答えた。キミは刺すじゃないか、死んでしまう。 そんなことはしない、サソリは答えた。 一緒に溺れてしんでしまうじゃないか。頼む、お願いだ。 う〜〜ん、そう言われればそうだ、判った。乗せてやろう。 カエルはサソリを背中に乗せて泳ぎ始めた。 二人は川の中ほどまで来た。そのとき、カエルは背中に激痛を感じた。 サソリが刺してしまったのだ。 痺れて動かない体で波間に沈みながらカエルは叫んだ。 どうして刺すんだ!、二人とも溺れて死んでしまうのに! 溺れて沈みながらサソリが答えた。 仕方ないんだ、それ(刺すこと)が僕の性(さが)なんだ。
捕虜は続けて見張りのIRA闘士に言う。 「あんたは親切だ。それがあんたの性(Nature)なんだ。」
IRAに拉致された英国兵士を演じるフォレスト・ウィテカーは、こういう繊細な感情表現が実に上手い。 IRA闘士たちは、みな揃って痩せ型でスリムで白人、捕虜になった英国兵士はでかくて太っていて黒人。 こういうキャスティングによる対比表現も巧みである。 ジュードという愛の無い冷酷な女闘士、しかし捕虜の恋人であるカノジョは真実の愛に生きている。 オタク目線で見ると、BL要素満載である。う〜〜む、深い。
なんか、こんな映画を他にも見たなあ、と考えたら「蜘蛛女のキス」でした。
訳のわからないレビューで済まないが「大人」に薦めたい傑作です。 英国演劇に通じる英国映画の素晴らしさを堪能なさって下さい。
周囲の雑音を気にして1曲くらいは過去のような跳ね系のダンスナンバーを 入れたくなるもんだと思うのですが、 アークティック・モンキーズのそこが凄いところで、 過去にやったことはもうやらないとばかりに、 全編にわたりそれぞれの楽器の音の追求と物語的な展開に傾倒した作品になっています。 ブレない軸があります。
恐らくは前作よりもアレンジに時間をかけていると思います。 私は「Potion Approaching」が特に展開が好きです。 1曲の中でドラムがリードしてギター・ベースはころころと変化していったり、 ギターがさっきと同じコード進行ならベースは別のところに行って、 結局もとに戻るみたいな。そのこだわりが伝わってきていいです。 歌詞も私は英語がだめなので日本語詞しか読んでませんが、 詞ではなく、ストーリーになっていて、繰り返し部分が少なく、 なんでこれを歌に乗せられるんだという印象です。
ただ、前作でもその傾向はありましたが、閉じ過ぎてるような気がします。 聴く人を選ぶような、いや、俺らはこっちへ行くからついてきたい奴はついて来なみたいな。
まあ私は閉じていてもこだわりにこだわった作品というのは好きなので 結局ついていくんですが、万人に勧められるかと問われると自信ないので、 ★はあえて1つ減らしておきます。
TRICKのコンサートを見てまた聞きたくなりました このアルバム本当に大好きです iPodでもよく聞いてます でもたまにCDで順番に聞くとまた違う感じで楽しめるんですよ Venus含めアルバム曲は全部好きです INTRODUCTION FOR TRICKのフル音源今度のアルバムに収録してほしいなぁ
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