「女尾崎豊」と評された初期から近年の作品に至るまでのライフタイムベスト。本人が選曲、曲順等にもかかわったというだけあって、非常にメリハリの利いた内容です。よくあるメーカー主導のやっつけ仕事とはわけが違います。
20年を過ぎて、彼女の心象風景にある楽曲はこんな感じなのかと思うのも感慨深い。アルバムのラストを飾るのがソニー時代最後のアルバム「TOUGH」のタイトルチューンというのもグッときます。個人的には「がんばれ、なまけもの」「空になりたい」あたりも聴きたかったなと思いつつ、リマスタリングで音質、音圧がぐっとよくなってるのもうれしい限り。レンタルせずに、買いましょう!
旦那さんとラブラブなのは分かります。
結婚して日々充実しているのも分かります。
でもそういった内容の曲ばかりなのにはデビューから今までファンである
自分にとっては若干の違和感がありました。
しかし全編通して心地よく聞ける所は以前と変わっておらず
良い意味でトゲが抜け深みを増した感じです。
ファンの人は勿論、昔聞いたなぁって人も以前と今の詩の世界観の
違いを楽しんでみてはいかがでしょうか? オススメです!
フルカラー版もはや4巻目。ずっとこちらを買い続けてきましたが・・・。
宗教的に言うなら、「信仰心が揺らいできた」です。 この巻は、私の予想を超えて来ることはありませんでした。前巻最後の事件も、決着は「まあそんなところか」的でした。
桐原先生の作品はずっと読んできましたが、初期の作品、『ひとひら』『ココノカの魔女』の頃にはあったようなドキドキ感や可能性といったものが本作からは感じられなくなってきているように思います。「今までで得たものを引き出してきているだけ」的な。
何か、私が途中で読むことをやめてしまった『白雪ぱにみくす』臭がしてきた気がします。
それでも、まだ読みます。私の好きなキャラ、『ひとひら』の響(ひびき)が本格的に出てきそうだからです。
今回も予想以上でした。
劇団の活動を中心として登場人物たちの成長が描かれていく作品の第3巻です。 中心となるのは、早く大人になりたいと思っている中学生のため立花君とそんな彼を意識する美大生にして劇団の団長の榊さんなのですが、脇を固める者たちもふたりに負けない魅力を持っています。
見どころは・・・、ひとつには絞れません。お勉強会あり、文化祭あり、恋愛事情ありでした。
まず、お勉強会。
憧れの女性と少しでも一緒にいたい立花君のひと言からはじまる事件(笑)。『ひとひら』には描かれなかった榊さんの恋愛に不器用な一面。後半には彼女の家庭のことも描かれます。妹さん、良いキャラしてます。
それよりも、その後、衝撃の事実が判明します。関連作『ひとひら』の読者ならば当然知っているあのふたりの関係ですが、まさか・・・?だったことに驚きました。
次に、文化祭。
等身大の立花君が描かれています。劇団で見せる姿ではなく、新鮮でした。彼を想うライバルも登場し、理想と現実に悩む榊さんの心理が上手く描写されています。
そして、松本さん。
普段はOLをしている彼女の親友論。自身に強烈な自己暗示をかけて敵(笑)に挑み、大爆発。
次、どうなるの・・・? と、今回も楽しませてもらいました。
第一巻に続く、フルカラー企画です。
その第一巻のレビューでは、私は「ファン向け」と書きました。
ただ、最近は、雑誌連載時から単行本になるまでの間が短い傾向が以前にも増して強く、この作品も例外ではありません。
従って、「コミックハイ」を普通に買って、連載を読んでいる人にとっては、連載がそのまま単行本になっても、読んでいて新鮮味を感じにくいと思います。
それを補う意味で、フルカラー版は新しい楽しみを得られる、いい企画なので、第三巻でも続けてほしいです。
作品自体は、登場人物の表情の細やかな描写が相変わらず素晴らしく、そのキャラもしっかり立っていて(特に松本さんの大人な部分とエキセントリックな部分の落差が今回も楽しい)、いい流れになっていると思います。今後の展開の伏線になるであろうエピソードも出始めたので、今後が楽しみです。
ただ、難点が一つだけあるとするなら、今回も通常版との値段の格差でしょう。この差が気にならないなら、フルカラー版継続の応援の気持ちを込めて、こちらを買ってみてもいいと思います。
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