WOWOWノンスクランブルアニメーション
『奏光のストレイン』の第4,5話を収録したDVDです。
初回限定特典は描き下ろしジャケット、キャラクターピンズ(セーラ・ラルフ)
12Pブックレット、ピクチャーレーベル仕様にドラマSTEP3「学祭へ向けて 後編」と
「奏光のストレインTALK on CD vol.3」を収録した特典CD。
今回、謎のミミック・エミリィと繋がりにより彼女の物語が再起動します。
STEP04「リーズナー・セーラ」★★★★☆
セーラの起こした奇跡から、ついに演習艦リベルタットの反撃の狼煙があがります。
圧倒的な機動力を誇る紅き新型ストレインに翻弄されながらも、
宇宙空間という戦場の広大さをふんだんに使ったストレインvsストレインの
一瞬の隙を突く3DCGメカ描写の攻防戦の激しさが魅力です。
仲間を失った者の歪み、大切な人を失った者の哀しみも念入りに描かれ、
セーラを追い詰める展開はまだ終わりそうもありません。
また、出撃前、セーラに嫌味をぶつけていた共同部屋の仲間達が、
出撃後は一人しか残っていないあっさりとした残酷な描写も光ります。
STEP05「尽きせぬ恩讐」★★★★☆
正式に空間機甲科に配属され、再びリーズナーとして出発したセーラ。
自分自身の境遇を認識しているがゆえに、他人との協調が拒絶として現れてしまう歯痒さと、
事態の責任をセーラに向けてしまう彼女達のいじめによる暴力、未熟さに心が痛みます。
仲間の助けで窮地を脱するものの、第3話同様に反逆者の妹として苦痛に耐え続ける
孤独なセーラを特出させた優しさと醜さ、人の中にある表裏一体の感情を
相対的に描きだしたエピソードといえるでしょう。
アニメ奏光のストレインよりも若干過去から描かれています。途中からアニメ版主人公のセーラが合流して来ますが、マンガ版の主人公であるロッティ視点で物語は進みます。
U.G.Eさんの描くロッティがかなりカワイイ!が、それ以上に緻密なメカの描写が素晴らしく、スピードが感じられるストレインの戦闘描写は圧巻です。
一話ごとに「科学講座なぜなにストレイン」という某アニメを彷彿させるマンガが掲載されており、スクール水着やブルマ姿(亜光速では定説らしい・・・)のロッティとジェッシィがくわしく設定などを説明してくれます。アニメを観た事がある人はこれだけでも読む価値があると思います。
続きが描けそうな終わり方をしているので、ぜひとも続編を読んでみたいものです。
WOWOWノンスクランブルアニメーション
『奏光のストレイン』の第6,7話を収録したDVD4巻です。
未だ心身ともに孤独なセーラへ向けた仲間たちの優しさを強調しています。
それがただの嵐の前の静けさとは知らずに・・・。
STEP06「安らぎに背を向けて」★★★☆☆
艦内での日常生活、シミュレーション演習でも協調性に欠けるセーラ。
工作室で空間機甲科メンバーは心を開かせようとパーティーを開くが・・・?
彼女のトラウマとなった第1話のグラベラの惨劇をちらつかせたり、
突如の戦闘で怒りの波動を爆発させる心理描写が巧みです。
まだギクシャクしながらも次第に心を開いていく彼女の成長の物語です。
明るさ、コメディ色の強めた展開なので従来の硬派なノリを期待している方には
やや物足りないかもしれません。
STEP07「ラヴィニアの素敵な陰謀」★★☆☆☆
いまだグォールに向け逃亡し続けるリベルタット艦内。
セーラに倒錯した愛情を捧げるラヴィニアの妄想、いや暴走劇が始まります。
スタジオファンタジアお得意の過激エロス描写と彼女の孤立奮闘ぶりに苦笑い。
今回は完全に本編とはかけ離れたお馬鹿なエピソードと捉えるべきでしょう。
・・・と、思われた今回。次の第8話を観て、実は製作者自身の「陰謀」だったと
その悲劇のきっかけに驚愕します。ゆっくり持ち上げてから一気に叩き落す。
これは衝撃の第1話「絶望の前奏曲」のAパートをなぞった前半戦にしか過ぎません。
初めて、WOWOWでストレインをみて思ったことは、主人公のセーラの髪型が第2次スパロボαに登場したアイビスに似ていたことです。ストーリーの前半では、性格が自己中心的なところがあり、周りから孤立している様子から見て、アイビスとかぶってると思いました。(話が進むごとに多くの人達とうち解けていくところもアイビスと同じ)
できれば、スパロボに参戦してほしいです。ロボットの種類が少ないのと、死者が多いところが難点だけど、セーラの搭乗機がアイビスのアルテリオンと同様に高機動な機体である点は文句なしです。
WOWOWノンスクランブルアニメーション
『奏光のストレイン』の第8,9話を収録したDVD5巻です。
ラヴィニアのささいな遊び心から崩壊する日常と、偽名で潜伏していた
セーラの正体がついに暴かれる急展開に緊張感が高まります。
STEP08「グォール空間補給廠(ほきゅうしょう)」★★★★☆
ストレインEXのミミックである人形エミリィ紛失の捜索に
協力する仲間達とカリスの優しさに、忘れていた笑顔を取り戻すセーラ。
しかし、突然の敵襲により再び絶望の淵に落とされ真実に触れた彼女は激発する・・・。
第1話「絶望の前奏曲」を彷彿させる前半(第7話含む)と後半で全く毛色の異なる
日常崩壊劇の恐ろしさと危うさに目が離せません。
また、カリスの弟・ドニィが兄よりも年上になってしまっている点など
亜光速移動による地上との時間の流れの違いを実感させるSF描写も光ります。
STEP09「目の前の自分」★★★★★
ついに暴かれたセーラの正体。彼女は多くを語らず、不安に染まる艦内。
兄の敵に近い存在に怒り狂い暴走するロッティ。
罵倒し、非難し、怒りの矛先は殺意と化して彼女に向けられ・・・。
兄を慕う二人の過去の姿を重ねながら、優しく切なくじっくり描かれ、
敢然たる決意を持って彼女に叫ぶセーラの執念が胸に響きます。
上層部の殺伐した判断と仲間意識の薄いグォールの冷静沈着さなども非情さを強調しています。
全てを物語るサブタイトル名称も秀抜の極み。重厚感漂う感動の名エピソードです。
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