今回特に曲が良いです。私的に師匠の(最近の)楽曲は、少々音作りに凝り過ぎというか、しばしばCDを聞いただけではピンとこず、ライブでアレンジ変えた上にエフェクトを落として弾きまくるバージョンを目にしたとき初めて「いい曲じゃん」と思うときがあるのですが、今作はCDを1回聞いただけで「おお、シンプルでかっちょエエ」と感じた曲が多かったですね。ヴァイのように音数詰め込んで変態的に速く弾く場面は殆どないですが、絶妙のトーンとリズム感で圧倒してきます。気づいたら激しくエアギター状態!思わず体が反応しますね。ああ、早くこのCDツアーでのライブが見たい!
ロックインストといえば、(ジェフ・ベックは別格として)ジョー・サトリアーニがパイオニアなのではないか?それ以前にこのようなロックインストが認知されていたのだろうか? それぐらいこのアルバムはその当時、話題になったと記憶している。
数あるジョー・サトリアーニのアルバムでこのアルバムは出世作であると同時に最高傑作に当たると思う。(つまりこれ以降のアルバムがこのアルバム以上のものを出せなかったという意味)
本アルバムが出た当時、私は中学生で、周りの友人が邦楽のBOOWYなどに熱中していた中、一人私はギター片手に懸命に(4曲目の)「always with me, always with you」を耳コピしていた気がする。(そういう意味で忘れられない青春の1ページがこのアルバムには凝縮されている。)
一曲目の「surfing with the alian」から最後の「Echo」まで、全速力で駆け抜ける爽快感がある。 アルバム前半の5曲目までは、ロックブギー的な楽曲が続き、6曲目以降は一つの流れを持ったコンセプトアルバムのような楽曲が続く。(昔はレコードだったからアーティストもA面、B面を意識して楽曲の配置をよく考えていたと思う。それがCDになったことで大きく「アルバム作り」という考え方を変えたと思う。)
さて楽曲の解説だが、やはりすばらしいのは「Crushing day」「Always with me, always with you」「Midnight」そして「Echo」である。特に言いたいのは「Midnight」から「Echo」へ繋がる流れである。「Midnight」でタッピングを用いた美しい旋律(これはすばらしいアイデアが凝縮されている。)が終わると間髪を入れずに、5拍子の「Echo」の切ないテーマへと続く。この曲で終わることでリスナーはいやおうなくアルバムが終焉を迎えることを意識させられる。この余韻がたまらなく好きだね。(いやーすばらしい流れだな、これが「アルバム」ってものだよ。)
このアルバムは全曲、(打ち込みのドラム以外)ジョー・サトリアーニ一人で演奏されているので、彼のすべて納得のいく形で収録されている。一つ残念なのは、その「打ち込み」のドラム。その当時はわからなかったが、色々「音楽経験値」を積んだ今、聞きなおすとその機械的なリズムの「平坦さ」が目立って聞こえます。
最後にジョーサトリアーニのキャリアについて一言:よく彼の経歴紹介の中に「クールジャズの父:レニー・トリスターノに師事した経験を持ち、ジャズを学んだ」的なことが書いてあるが、彼の演奏を聴くと「一片も」その影響は感じられない。というか、たぶんジャズをよく知らないし、できない。(ジャズ愛好家の私が言うのだから本当だよ。)でもいいんです。それはこのアルバムのすばらしさにまったく関係ありません。
また彼の弟子に(メタリカの)カーク・ハメットやスティーブ・ヴァイがいるが、はっきり言うとギターのテクニック(そのコントロールのすばらしさ)は残念ながらスティーブ・ヴァイに軍配が上がる。 まあ、それはいい。しつこいがこのアルバムのすばらしさに何の影響もない。
色々なミュージシャンのライブDVDを簡単に入手できるようになって大変嬉しいかぎりですが、このDVDはその数ある映像の中で間違いなく3本の指に入る大傑作です。 主役のサトリアーニのみにひつように迫るカメラアングル、ギター弾きにとっては必要不可欠な指先のドアップ、たまに適度に引いて全体像を見せる演出上の余裕。どれをとっても文句なしの映像の数々です。 確かにバンドとしての音楽映像として考えれば、永遠のように続くギター寄りの映像は若干退屈でしょう。はっきり言いますが、全体を楽しもうという人に対しては、この作品はお勧めできません。しかし、コアなギターファンにとって、ギター以外のつまらない(不要)な映像は正直いって邪魔で仕方がないのです。これまで多くの映像で辛酸を舐めてきた多くのギターファンはこの素晴らしい映像に触れることによって溜飲を何度も下げるでしょう。
1998年、Joe Satrianiのアルバムです。
(「Time Machine」(1993) → 「Joe Satriani」(1995) → このアルバム → 「Engines of Creation」(2000)の流れです。)
まず、結論から!
ロック調のギターインストファンは「買い」です!
特に、「Surfing with the Alien」「The Extremist」路線の人は、間違いなく「買い」の1枚です!
Satriani先生は、「バリバリのギターインスト名盤」と「実験的なもの」を織り交ぜて発表されますが、
このアルバムは、「バリバリのギターインスト名盤」です。
スポーツニュースやサッカーダイジェストでおなじみの tr. 1 “Up in the Sky”
独特の緊張感のあるフレーズが印象的な tr. 3 “Crystal Planet”
みなぎるパワーとび旋律が同居した、tr. 6 “Lights of Heaven, tr. 11 “A Train of Angels”
B’zの松本氏のような歌心あふれるフレーズが印象的な tr. 10 “Secret Prayer”
不思議な響きのある tr. 12 “A Piece of Liquid”
などなど、聴きどころ満載な魅力あふれるギターインスト・アルバムです。
曲のよさ、主旋律の素晴らしさが、目立つアルバムです。
特に、Satriani先生のテクニックは、「歌心あるギターのためのテクニック」という感じが凄く出ています。
また、この頃から、「ギターらしいギタートーン」、「ギターの多彩さ」が、出てきます。
「Joe Satrianiファン」「Joe Satriani初心者」「ギターインストファン(ロック系)」にオススメです。
ちなみに、「John Kalodner: John Kalodner盤」です。
(参考)
日本盤は、ボーナストラック「The Extremist (Live)」を収録。
「G3 Live」からの未発表テイクです。
ジョー・サトリアーニずいぶんと聴いてなかったうちに、容姿はサンプラザ・中野くんになっていました。(笑) プレイは健在!!画質もとても良くて、アングルも良い。 カンブリア宮殿で御馴染みのフレーズも。。。。買うべし!!
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