とても人気の高いアルバムです。1964年のグラミー賞作品です。非常に聴き心地が良いので、いろんな人が集まるパーティや、乗り合わせのドライブなど、夏のソーシャルな場で会話を妨げない何か良い音楽を、という時に輝きを増すCDでもあります。 Stan Getz が62~64年にかけて、Verve レーベルに残した一連のボサ・ノヴァ・アルバムは、「Getz / Giberto」など全部で7枚。これらのアルバムから14曲を集めた、レーベル自身の編集によるコンピ「Getz Plays Jobim: The Girl from Ipanema」も同様の理由でお薦めです。
こんなアーカイブがあったとは、ただ驚くばかりだ。ジョン・コルトレーン(ts, ss)のライブこそ我々にとって最も見たい映像であり、しかもそのパーソネルのすごさときたら、まさにモダンジャズの歴史そのものである。まず1960年3月28日のドイツの収録ではウィントン・ケリー(p)、ポ-ル・チェンバース(b)、ジミー・コブ(ds)というカインド・オブ・ブルーのリズムセクションだが、驚くべきことに、途中からゲストでスタン・ゲッツ(ts)が加わり、ゲッツVSコルトレーンというアルバムでも聴くことができないバトルが展開。コルトレーンの音に比べ随分小さな音量という感はあったが、さすがはゲッツ、トレーンの音の大きさにひるむことなく、また対抗することなく自身の持ち味で最後まで貫き通したところは見事だ。わくわくするシーンだった。もう一人 オスカー・ピータソン(p)の参加も驚いたが、日本語表記のクレジットでオスカー・ペティフォードとあるのは明らかに誤り。1961年12月4日ドイツにて収録のエリック・ドルフィー(as, fl)、マッコイ・タイナー(p)、レジー・ワークマン(b)、エルヴィン・ジョーンズ(ds)のフォーマットも興味深い。ドルフィーの生々しいアルトとトレーンの対比も鳥肌ものだ。1965年8月1日ベルギーにて収録のジミー・ギャリソン(b)参加のオリジナルカルテットは、絶頂期のコルトレーンの姿を伝えるすぐれたライブだ。ナイーマ、 マイ・フェイヴァリット・シングズをはじめとする十八番をベストメンバーの充実した演奏で心行くまで堪能できる。60年から65年という後期コルトレーンの円熟したプレイをベストメンバー・プラス・サプライズ・ゲストというおまけつきで映像と音源で楽しめる文化遺産的DVD。普段CD以外購入しない僕が思わず衝動買いし、「眼から鱗」、「瓢箪から駒」のお得盤映像である。
ジャズが特に好きじゃない人でもボサノバがいやだという人はあまりいないと思う。素朴と洗練が融合されたハイブリッドな音楽の走りがボサノバでもある。それにしても、このアルバムの豪華さといったら驚きの一語に尽きる。ボサノバのベスト盤は数多いが、スタン・ゲッツ、ジョアン・ジルベルト,アストラッド・ジルベルト(イパネマの娘、デサフィナード、コルコヴァード)アントニオ・カルロス・ジョビン(メディテーション、波、ワン・ノート・サンバ)、ワルター・ワンダレイ(コール・ミー)、バーデン・パウエル(トリステーザ)、.セルジオ・メンデス&ブラジル’66(マシュ・ケ・ナダ)、ルイス・ボンファ(黒いオルフェ)などなど、オールスターによる名演は人生を豊かにしてくれるエキスがぎっしり詰まっている。ボサノバのすばらしさをこれほど凝縮したアルバムは知らない。お奨めの1枚である。
ジャズを初めて聴く人はマイルス・デイビスもいいけれども、このアルバムが一番ではないだろうか? そして、ジャズを知りジャズを聴き尽くして後、帰ってくるのもきっと、このアルバムだ。 その時、きっとこう思うはずである。もしかしたら、このアルバムだけでジャズを語り尽くしているのではないだろうかと。 スタン・ゲッツのソフトで優しいテナーサックスは秀逸なアルバムジャケットそのままに、温かく囁きかけているようである。 彼の内省的で万物への優しい眼差しが全編に溢れ、知らぬ間にその世界に誘われ、また知らぬ間に終わってしまう。 1曲1曲が長尺にならずアルバムも小品に仕上げられている所が、最大のポイントかもしれない。何度でも繰り返し聴いてしまう。 このアルバムは全てが偶然のようで全てが計算され尽くしている。パーフェクトな作品である。迷うことなかれ。外れなしである。
僕はジルベルト,アートペッパーが好きなのでこのCD購入しました。ジョビンの歌声が邪魔なんですが(^ ^) このCDでJAZZとしてのレベル維持にはアートペッパーの存在が、とても貢献しています。でも何となく感じるのは、アートペッパーのソロが哀しく聞こえる。いろいろな苦しみを抱えて生きて来た人が持つ、心の底から湧き上がる叫びを感じる。
特に7曲目のソロは、聞いている者に哀しみが伝わって来る。私の心も動揺してしまいます。本当にアートペッパーの渾身の哀しいソロ…絶品です。録音時間は短いですが、音質はイイですよ。アートのソロに心揺さぶられて下さい(^ ^)
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