ダイナモ野外ロックコンサートでのライブ映像。収録時間は約50分で,ひたすら演奏映像のみ。音質や画像については,これといった凝った編集はされていない。 フェイツは,得意の変拍子を多用したヘヴィーでミディアムテンポの曲で客をのせていく。仕掛けの全くない極めて素朴なステージングは,ドラマチックな編集映像に慣れた目には頼りなく感じるかもしれないが,オールドファンにとっては,「野外ロックコンサートはこんなんやったなぁ」と感慨を与えてくれるだろう。あと30分長かったら‥,そしてもっと昔の名曲も聴きたいぞ!‥ということで星は1つ減。
ドラマティックなストーリーを感じさせる2000年にリリースされた本アルバム、
「A Pleasant Shade of Gray」で構築されたFates Warning版プログレ的解釈を、
さらに判り易くしたようなアルバムだ。
名曲Still Remainsも含む良質な名盤かと思われる。
秀作であった次作の「FWX」の前作にあたるのだが、
勝るとも劣らない程の出来映え。
このバンドは、日本では差ほど知名度は高くないようなのだが、
確実に一つの世界観を確立している数少ないロックバンドの一つかと思われる。
ぜひ本作を聴く機会があったのなら「A Pleasant Shade of Gray」の洗礼も受けてもらいたいのだが、
Fates Warningのここ最近の三作品は実に味わい深い。
(ちなみに最近と言っても1997年からなのだが・・。)
どちらかと言えば、デス声で有名なOpeth程ではないにしても、
けっして陽のバンドではなく陰のバンドなのだが、
なぜか、どこかシットリと聴かされてしまうのは、
テンポ早く無駄打ちするよりは、ミディアムな曲調で反復するコード進行の巧みさなのかも知れない。
どこか憂いを帯びたJim Matheos氏のギタープレイも特筆物だし、
Ray Alder氏の安定感のあるボーカルも捨て難い。
元Dream TheaterのKevin Moore氏も参加しての本アルバムは、
その点からも興味深いだろう。
しかし前作の名作「A Pleasant Shade of Gray」からのFates Warningの世界観は、
ある意味、聴く人によっては退屈に聴こえてしまうかも知れない。
そうまで危惧しても、彼らの作り出す作品が、
まるで心臓の鼓動にシンクロするように身体に溶け込んで来るのはなぜだろう?
本アルバム「Disconnected」が有する鼓動と静寂さと深遠さには、
「A Pleasant Shade of Gray」と「FWX」の中間に生み出された作品と言えど、
けっして侮れない名作の香りがプンプンすると思われる。
アメリカのプログレメタルバンド、フェイツ・ウォーニングのアルバム。1985作 ボーナストラック付きリマスター盤。プログレメタルという言葉がない80年代から 変拍子リズムを多用した楽曲をやっていたこのバンド、欧米ではDREAM THEATERに 匹敵するほどの知名度であるらしい。実のところ彼らこそがプログレメタルの元祖であろう。 私的にはFWの最高作は次の3rd「AWAKENS THE GUARDIAN」であると思うが この2ndでも、すでに方向性は打ち出していて、変則リズムに乗る ジョン・アーチの独特の節回しの歌声は今聴いても実に個性的。 おそらくアルバム発表当時は奇妙な音楽とみなされたことだろうが、 時代を超えた今になって聴くと、当時から実に先鋭的なリズム感覚を持っていたかが分かる。 プログレメタルをさんざん聴いてきた耳に、この時代の彼らの音はなんと心地よいことだろう。 ラストの大曲“EPITAPH”は一聴の価値あり。ボーナスには貴重なデモ音源やライブトラックが収録。
|