元ゴメリ医科大学学長のバンダジェフスキーの病理学研究によって、セシウムが心臓、腎臓、脳、甲状腺などに蓄積し、心電図の異常や免疫力の低下、突然死などが起こることが明らかにされた。これに対しベラルーシ政府をはじめIAEAやWHOはチェルノブイリの被害を隠そうとして、被害を過小に評価するとともに政治的圧力さえ加えてきた。それらの抑圧に対して戦った人々の鋭い告発の書である。ロザリー・バーテルさんは「科学の問題ではなくて政治の問題である」としてICRP,IAEAを批判している。 資料として国際原子力機関と世界保健機関の合意書が添付されている。
前作から引き続きPharrell Williamsらが制作に参加しており、楽曲のクオリティは高い。また「ビヨンセの妹」という(あくまできっかけとしてだが)話題性を考えれば、もう少し数字が追いついてもいいはずなのに、と思う。ゲフィン・レコードからはこの1作のみで契約が切られてしまったようだ。筆者以前にレビューが1件(しかも輸入盤)しかついていないことをみると、ここ日本でも音楽に詳しい層以外にはあまり興味が持たれていないのかもしれない(筆者は決して音楽に詳しいわけではないが・・)。
エンターテインメント・ビジネスの難しさを実感する。と同時に、「誰それの家族」ということだけで数字が取れるわけではないことの健全性も感じる。
気になる点を挙げるならば、ビヨンセの実の妹なのだから仕方ないのだけれど、声つきや歌唱が思いの外ビヨンセに似ていて、それが「個性を薄めたビヨンセ」のように聞こえてしまうところ。その点で☆1マイナス。R&BやHipHop畑の制作陣ばかりだとビヨンセとどうしても被ってしまうから、いっそ畑違いの人と実験的にシングルを作ってみたらどうだろうと思うのは、やっぱり素人考え?ブルース・ロックやラテン・ロックなんかはけっこうイケルと思うんだけどな。
あのジャネット・ジャクソンも「マイケル・ジャクソンの〜」という説明なしに自らのブランドを確立したのは、アルバム三作目から。それを思えば、ソランジュにも可能性は十分開かれていると思う。楽曲制作にソランジュ自身が関わっているところも期待できる。次作もぜひ聞いてみたい。
このアルバムは、まずジレンマを気に入り、ネリーのアルバムを買ったんだけど、ケリーの声も気に入ったので買った。基本的にこのアルバムを発表する予定は無かったらしいんだけど、ジレンマの評価が高く、発表することになったらしい!確かにケリーの声は透明感があり、派手ではないが、心にしみるいい声だと思う(^-^)よくビヨンセと比べられるが、単に癒されたい人が買うにもいいアルバムだといえる。
この「カルメン」、キャストはオールフランス人、オーケストラはパリ・オペラ・コミーク管弦楽団(カルメンを初演したところ)、合唱も同合唱団、指揮者はフランス音楽の名匠A.クリュイタンス。個々の役に限ればほかにも名演は多数あるが、全体としてオペラ「カルメン」としてはこれを超える演奏はないのではないだろうか。フランス人のソリストによるので、なんと言っても言葉がしっくりはまっている。特にこのコミーク初演版はレチタティーヴォではなく台詞によって物語が進行してゆくのだから、フランス語に美しさは特筆すべき美点である。音の躍動感もフランス人ゆえであろう。指揮者も歌手たちも、のって演奏していることがよくわかる。管弦楽に重厚さはないが、元来「カルメン」は重厚さを求めるようなオペラではないから(ドラマティックではあるが)、このオーケストラでまったく差支えがない。
唯一の難点は合唱にある。発声が不安定であり、音程も正確とは言い難い。しかし、全体として概観して、きわめて素晴らしい演奏であることは間違いない。
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