パンク・シーンが音楽界に衝撃を与え、嵐のように過ぎ去った後、今度はその精神を受け継いだアーティスト達が自分の感性、アイデアを自由に開花させた音楽をやり始めました。その代表的なバンドといえばThe Pop GroupやPIL等ですが、彼らを追いかけるようにリリースされたアルバムがこの1980年リリースのBAUHAUSのデビューアルバム『In The Flat Field』でした。 バイオレンス的、暴力的、アグレッシブといった形容詞がぴったりとくるサウンドと妖艶なメイクにより、たちまちロンドンを中心に熱狂的なフリーク達を生み出しました。 ボーカルのピーター・マーフィーの爬虫類のようなボーカル・スタイルとダニエル・アッシュの暴力的なギター。ハスキンス兄弟の力強いリズム・セクションが特徴です。 ボーナストラックとして周辺のシングル8曲も大量に収録。
このアルバムはボーカルの,ピーター・マーフィーが病気をしていて入院している間に他のメンバーが曲を作り,ボーカルアレンジメントだけをマーフィーにさせて出来上がったBauhausの最後のアルバムです。全体的に,やはり暗黒的な部分があり,悲しみを伴っています。曲調はまるで蝶が静かに羽をはたつかせるような感じで,特に,8曲目Kingdom's Comingや,6曲目のインスタルメンタル,Slice of Lifeは瀕死の白鳥を思わせる程の美しく,悲しく,ダークです。
BAUHAUS活動時代の4枚のアルバムの内の3枚目。 4枚の中で一番聞き易い(クセがない)く、まずは怖いもの見たさで聞いてみるならコレを薦めます。 「THIRD UNCLE(BRIAN ENOのCOVER)」「SPIRIT」が、無理なく浸れると思います。 ※BAUHAUSってORIGINALもイイですけど、COVER曲もすごくカッコイイです。
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