うなぎをめぐる主人公・椒太郎の日々。読んでいるうちにうなぎに詳しくなる。 話は「うの一番」から「うの二十九番」まで。関東と関西のうなぎのかば焼き(うな重)の違い[腹開きと背開き、蒸すと蒸さない、頭のあるなし]。うなぎをつかった料理「半助豆腐(うずら豆腐)」「う巻」「まむし丼」。 まだまだある。肝の使い方、ウナギ酒、スーパーで買ったウナギの美味しい食べ方。ウナ重の松竹梅などなど。主人公・椒太郎には彼女がいて、近々結婚しそうなのだが、ときに彼女の物言いを上の空でうなぎに没頭していたり・・・。 主人公と周りの人々の関わりの間にうなぎが常にあって面白い。まだまだ続くようだ。「モーニング」という雑誌に連載。
元々扱うテーマが狭いためか、 今回は主人公のウンチクやこだわりの話より、 中国香港のウナギ料理、名古屋のひつまぶし など定番のウナギ料理とは別の料理の紹介を をメインに扱っています。
ラズウェル氏の作品はマンネリ化していると 最近は言われますが、私は料理方面には疎いので、 個人的には二巻よりは楽しめました。
タイトルの台詞が何巻か忘れたけどどっかで宗達が言ってましたが、
これは作者の漫画に対するスタンスにも感じられるところがあります。
いつ見ても同じそこそこのレベルのものが載っている、大当たりもないが
ハズレもなく安心して読むことができる、そういうものを目指しているのでは
ないでしょうか。
短篇集などはあまりの適当さに辟易することもありますが、少なくとも
酒のほそ道ではがっかりさせられたことはありません。
絵柄に関しては、確かに変化があり麗ちゃんにちょっと魅力がなくなったかなあ
とも思いますが、上述のような短篇集のひどさに比べればレベルは全然
保たれています。
まるで2チャンネルの管理人のような顔の主人公(侍)が、家出をして庶民と暮らすストーリー。町人たちの生活の知恵を学びながら、夢をかなえる。
冷蔵庫が要らなかった理由が一番面白かった。
野球場で飲み物や食べ物を売って歩くや車内販売のひとのように、一日中誰かしら何かしら長屋を行き来しているので、ほしいときにほしいだけ買えばよくとりたてて貯める必要がなかったという便利さ。
貯めることがなければ、そりゃ、金は天下の回りもの、とノー天気でいられる。この世間知らずのサムライのように誰でも、貯めなくても安心して暮らせる世の中が出来れば、江戸のような平和がおとずれるのかも。
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