キラキラ
“風になってでもあなたを待ってる”
という詞が好き。この世がなくなってもそれでも相手のことを想いつづけるなんてなんかかわいい。それも風になって待ってるなんてね。おとぎ話みたいだけどアイコが歌うとさわやか!
全体的にも素直な女心が詞に表現されてて好き。
Colorless
「冷静と情熱のあいだ」から、吉俣さんのファンです。
エンヤの曲をメインにした宣伝戦略で、当時、吉俣さんへの注目度は低かったですが……。
弦楽器を中心とした、繊細で美しいハーモニーはさすが。
そして、ひとつの映画、ドラマでは聞くことのできない、多彩なジャンルが起用されていて、聴く楽しみが広がります。
残念なのは、ピアノの音。
特に13曲目の「直」はひどい。
こもっているのにキンキンと高音域が耳に障る。
せっかくやさしく、わざとそういうスタジオで録ったのかと思いきや、そうじゃなさそう。
弦の引き手もわざとなのか、音感がないのか、微妙にずれている。
サウンドトラックにとって、残響、エフェクト処理は、もうすこし丁寧にあるべきだとおもう。
逆に「眠れる森」は文句のつけようもない、吉俣サウンドだった。
聴きたかったのはこれ!! と声を大にして言いたいくらい。
ともあれ、吉俣さん入門編としては、おすすめの一枚だと言えます。
ピアノピース aiko 「キラキラ/ある日のひまわり/より道」 ドラマ「がんばっていきまっしょい」主題歌 (ピアノ・ピース)
キラキラはリズムがとりにくいです。
でもちゃんと再現できてていいと思います!
より道は簡単ですぐ弾けるし、いい曲ですよ☆
がんばっていきまっしょい (幻冬舎文庫)
『がんばっていきまっしょい』です。
表題作と、その続編である『イージー・オール』を収録しています。
連作短編ですが、表題作は坊っちゃん文学賞受賞作ということで、単独の短編として期待して読みました。
文章表現、描写は、た止めの多いぶっきらぼうさと相まってとても良かったです。
ただ、構成はもう少しでした。
女子ボート部のメンバー四人が一度に登場し、しかも四人ともカタカナのあだ名がついていて、誰が誰なのか区別がつきにくかったです。
ストーリーも、部設立から惨敗を経て琵琶湖出場権獲得まで、とストレートと言えば聞こえはいいですが、単純すぎて拍子抜けしました。ブーとの関係も曖昧でしたし。本の後に書いてあるあらすじって、続編まで含めてのものでした。
続編では、新しく登場したイケメンへの恋愛感情の顛末の部分が、なんとなく消化不良という感じでした。
どうも、文庫化にあたり加筆修正されているらしいです。どうせするのなら、もっと洗練させることもできたのではないかと思います。
それでも、ボートという題材の珍しさと、文章の巧みさ、あの『坊っちゃん』の舞台となった学校である松山東高校という舞台設定、そして試合シーンの熱さなどで、読み応えはあります。良作です。