子どもは判ってくれない (文春文庫)
小林よしのり氏の「ゴー宣」の中に、西部邁氏の見解として「思想家というのは、村はずれから村を眺めているようなものである」とあります。
時々村人から意見を求められたら、控えめに見解を述べてみて、村人の役に立てればラッキー。「こいつ何言うてるんや」と言われれば、またすごすごと村はずれに帰って行くのだ、と。
「子どもは判ってくれない」という本は、この西部氏の見解にぴったりくるようなイメージがあります。「大変大勢の方がこのようにおっしゃっていますが、ここは一つ、このように考えてみてもよろしいのでは?」と、あくまでも静かに、控えめに。
心のどこかに、このような軸を持ちながら、目の前のことを一つ一つ考えていきたいです。
トリュフォー作品集 BEST COLLECTION
トリュフォーは音楽の使い方にはかなりこだわりをもっていた。
際立って正統なスコアを書くことで知られるドルリューの音楽が
このCDの多くを占めているが、音楽は映画から独立してはならない
というトリュフォーの考えを感じることはできるだろうか。
個人的に気に入っている「恋のエチュード」からは4曲が収録されたが、
主人公3人が雨よけのために洞窟のなかで「レモン絞り?」をするシーンに
流れた曲が入ってなくて少しがっかり・・・。しかし、メインテーマにあたる
曲はほとんど網羅されているから、トリュフォー映画好きの方にはいいかも。
フランソワ・トリュフォー DVD-BOX 「14の恋の物語」[I]
このセットが届いたとき、思わず声をあげて喜んでしまった。
「思春期」が目当てで購入したセットだ。トリュフォーの作品は数本みたが、「大人は判ってくれない」「思春期」などが印象深く、「子供を愛する映画監督」というイメージを持っていた。
しかしこの中ではじめてみる「恋愛日記」はとても楽しめた作品である。大人の恋愛が描かれた作品で、トリュフォーの奥深さをあらためて味わった。女性の足、に心底ほれ込み女アサリを繰り返す男の物語であるが、女性たちの質のよいファッションも楽しめ、見終わったころには華奢なミュールやバックストラップでつっかけのように歩くのではなく安定したヒールで颯爽と歩く女になりたいものである、とへんてこな感想を抱いた。
どの作品でもトリュフォーの暖かい視線を感じられる。「思春期」「野生の少年」の子供たちしかり、「アデルの恋の物語」「恋愛日記」の大人の女性たちしかり、単純な言葉だが人が注ぐ人間愛の対象は年齢ではなくあらゆる人の人生にわたって一環しているものだと気がつかされるのだ。(「恋愛日記」ラストの女性編集者の台詞に納得!)
さて、この休日の間すっかりこのコレクションを楽しんでしまい、見ていないものがあと一本であることが残念だ。
CinemaComplex
リンクスはこのCDで始めて聞きました。
フルートの4重奏はとてもバランスが良く
気分を良くしてくれます。
特に1曲目の"千と千尋"と2曲目の"魔女の宅急便"は
おすすめ!
聞く人にきっとさわやかな風を運んでくれると思います。
カメラ=万年筆(紙ジャケット仕様)
1.彼女について知っている二、三の事柄
2.第三の男
3.無防備都市
4.アルファビル
5.24時間の情事
6.インテリア
7.沈黙
8.幕間
9.太陽の下の18才
10.水の中のナイフ
11.ロリータ・ヤ・ヤ
12.狂ったバカンス
13.欲望
14.大人は判ってくれない
15.大都会交響楽
New wave期ライダーズの頂点。
曲名は映画から採られているが直接の関係はない。
(「第三の男」と「ロリータ・ヤヤ」はカヴァーというかダブヴァージョン)
奇妙なアルバムタイトルはかつてフランスで実在した「カメラを万年筆のように
記録道具として使おう〜という運動から採られたもの。
同時期のXTC(たとえばBlack Sea)と比べると面白い。
手法やアイデアに触発されてはいるが、過激さや突き抜け方はライダーズの方が上。