ドニゼッティ:歌劇《ロベルト・デヴリュー》 [DVD]
2008年のウィーン歌劇場来日の際に演目となったので国内でも注目された作品だと思います。現代の休廷に舞台を移しての演出に多少のとまどいを覚えたものの、見るにつれ演劇的にもすぐれた演出だと感心させられました。グルベローヴァの全編を通しての絶唱には画面へブラヴォーを送りたくなるほどですが、やはり圧巻は終幕での狂乱の場、私はルチアの狂乱の場よりも演技力といい、力強さと言い求められるものが大きくこれをこなせるソプラノが他にどれ位でるのか?と思うほどです。脇を固めるアルベルト・シャギドゥーリンとジャンヌ・ピラントも良く声が伸び、ノッティンガム公爵夫妻としての二重唱も圧巻といえるでしょう。ドニゼッティファン、グルベローヴァファンにとって必携の一枚とお勧めします。
愛しい友よ~イタリア・オペラ・アリア集
すばらしいの一言。
久々に感動するCDを購入しました。正直、森さんのCDはあまり期待していませんでした。
というのも、どれだけ彼女の良さが一枚のディスクに集約出来るのか と不安でいたためです。
しかし、思いは外れとてもすばらしい出来に仕上がっていました。驚くほどに彼女のいいとこどりですね。
CDジャケットにある彼女自身の紹介の中に、イタリアでの出来事や想いが綴られている。その中で愛しい人・・・それは歌であった事が書かれている。その想いのようにこのCDで歌われている曲は彼女の恋いこがれる人(歌)そのものだ。
とても良い。近年希に見るソプラノ歌手の登場に幕が上がる!
ドニゼッティ オペラ アリア名曲集/ソプラノ <改訂版>
良い点
1. カデンツァ・ヴァリエーションが載っていること。私と同じように本来コロラトゥーラではないがドニゼッティを歌う必要にかられた人なら、わざわざリッチのカデンツァ集を買わなくてすむ。
2. ピアノ・アレンジがわりと良い。某アリア集よりもセンスが良いように私は感じた。(全てのアレンジが良いわけではないが)
悪い点
1. 音の間違い(誤植というのか)が散見される。臨時記号の記入漏れはすぐわかるのでマシだが、一音違い・二音違いなどの間違いは、曲を知っていないと気づかないかもしれない。スコアと引き比べる、信頼性の高い歌手の演奏と聴き比べる、等のチェックが必要。
必ずしも信頼性の高いテキストではない、ということを念頭に置いて使用するなら良いと思う。
ドニゼッティ:歌劇「ルチア」全曲 [DVD]
もう、どこをとっても素晴らしいの一言です。しかしやはり主役の歌手陣が光っている。まずはルチア役のスコットである。たっぷりとした声量と透き通った声は聞く者を彼女の世界へと連れて行く。そして何よりも凄かったのが、[狂乱の場]でのコロラトゥーラである。コロラトゥーラというとカラスやグルヴェローヴァを思い浮かべるが。スコットも素晴らしい超絶技巧の持ち主だったことを再認識させられる。
そしてエドガルド役のベルゴンツィがまた素晴らしい。ドラマティックかつ甘いその美声はどんな役でもこなしてしまう。エドガルドのハイライトはもちろん最後の「わが祖先の墓よ・・おまえは昇天の翼をひろげた」であるがこの10分以上ある長い部分を完璧に歌いきる。高音域もしっかりしていうことがない。「わが祖先の墓よ」後のブラヴォーと拍手の嵐は印象深い。
ところが今回一番共感したのはエンリーコ役のマリオ・ザナーシである。これまで名前も聞いたことがなかったので、彼の歌唱には驚いた。何一つとして傷がなく、正統派ベルカントと言ったところであろう。容姿もよく、全てにおいて完璧である。バスティアニーニにも引けをとらないとおもう。録音が少ないのが惜しまれる。
舞台のセットも気に入りました。本当に非の打ち所がない舞台です。
まぁ、非があるとすればスコットの顔ぐらいか?
ベスト・マリア・カラス100
私はいわゆるオ−ディオマニアですが、音楽好きが高じてマニアになったわけで
カラスの歌声を聴くと、音なんてどうでも良くなります。
3000円ととても手軽に買える値段です。
特にクラシック初心者には是非とも聴いてほしいです。