ルイス・ブニュエル DVD-BOX 1 (河と死/皆殺しの天使/幻影は市電に乗って旅をする)
このDVDに収められた「皆殺しの天使」が大好きである。
パーティーの参加者が どうした事か 会場を去ることが出来ないという奇妙奇天烈な設定だけで ブニュエルの傑作は成り立っている。なぜ 参加者達が会場を去れないかという点は最後まで分からない。観ているほうも その肝心な点が知らされないので いささかぼう然としながら映画を観続けることになる。
シュールリアリズムの映画 と言ってしまえばそれまでだが 何と言っても 笑える点が この映画の良い点だ。僕らは笑ってしまう。しかし 何で笑っているのか 自分でも分からなくなってしまう。それをシュールリアリズムというのだろうか?
幻影は市電に乗って旅をする [DVD]
ブニュエルについては、日本でもいくつかの特集上映会や、ビデオリリースなどもありましたが、全作品のリリースは未だに実現していません。このBOXシリーズが実現してくれるものと期待しています。さっそく未見であった「皆殺しの天使」を見ました。これぞブニュエル!と唸らせてくれる傑作です。特にラストは、何とも言えぬ、可笑しみがこみ上げてきて、思い出し笑いで尾をひきそうでした。「エル」のジグザグ、「ナサリン」のパイナップルなど、ブニュエルのラストは本当に素晴らしい。笑える映画はコメディばかりではないということをつくづく感じさせてくれました。
ブニュエルは「アンダルシアの犬」があまりに有名で、これは29才の処女作ですが、全32作品のうち29作品は45才を越えてから撮っています。人生の喜怒哀楽を知り尽くした人ならではの余裕のある表現がなんともいえぬユーモアを生み出しているのでしょうか。同じスペインの文豪セルバンテスも、傑作がが晩年10年に集中していて、かの「ドンキホーテ」も人生を知り尽くした人ならではユーモアが溢れていて、なにか通ずるものを感じました。
養老鉄道運転席展望 桑名駅→揖斐駅 マルチアングル映像 [DVD]
運転手さんの発声が素晴らしくて鉄道の世界感がさらに広がりました 元気のある鉄道会社だと思いました
画質は 最近のブルーレイを見慣れた目にはやや粗く感じましたが(天気が曇りだったせいかもしれません)でも窓ガラスは綺麗に掃除されていて気持ちいいです (マルチアングルは後ろ向き画像ですが 出来れば往復板をブルーレイで出してほしいと思いました)
すいている列車らしいので雑音(乗客の声等)無く録れていて良かったです ハンドル操作の音や ブレーキーのエアー音も聞こえ臨場感があります(欲をいえばモーター音が聞こえればさらに良いと思いました)
地方私鉄に興味が無いと言う方も出来れば一度見て欲しいです 何となく楽しい作品でした(特に運転手さんの元気な声)