In Hearing of (Reis) (Dlx)
リーフ・ハウンド唯一作のボーカリスト、ピート・フレンチが参加したアルバムであります。…が、ちょっと変わった話がライナーには載っています。ヴィンセント・クレインからフレンチに電話があり参加を請われ、スタジオに着いてみると、すでにジョン・カンとポール・ハモンドはグループから脱退していて、録音済のテープに向けて歌うよう言われた、と。しかも、クレインは、録音済のジョン・カンのボーカルを消去し、ギターも消している最中だったそうです。クレインの「普通じゃない」性格を物語るエピソードと言えるでしょう。
メンバー間がごたごたしているとき、往々にして作品は傑作になることがあります。この「In Hearing Of」は、その例でしょう。まずハモンドのリズムが鉄壁であり、ベース不在の穴を埋めるクレインのピアノ低音が異様な迫力です。ジョン・カンのギターは彼しか弾かない歪みまくった音。とても個性的です。そしてフレンチのボーカルは、リーフ・ハウンドより表現力を増しています。3.Decision/Indecisionは、彼の新境地と言ってもいい美しい曲で、クレインのピアノと合わせ一流のジャズのような風格があります。
聞きこめば聞きこむほど新たな魅力が現れてくる怪物のような作品です。ブリティッシュ・ハードのファンの期待を裏切りません。
Atomic Rooster
ジョン・デュ・カーンとヴィンセント・クレインそれにEL&P参加前のカール・パーマーのトリオ編成でスタートしたアトミック・ルースターのファーストアルバム。名盤といわれ続けているが噂に恥じないハードな作品に仕上がっている。Friday The Thirteenthは今も、昔も名曲だと思う。
Atomic Rooster
1980年、ジョン・デュ・カンが帰ってきた!
全12曲中、7曲ジョンが単独作曲。ヴィンセント・クレインと5曲共作。
70年代ハードロックがヘヴィ・メタル、パンクと融合した感じのサウンド。
それだけでも十分ジョンの個性が出ていますが、ヴィンセントのキーボードが加わり、一気にアトミック・ルースターに大変身。
ジョンのソロアルバムをよりヘヴィにしたアルバムです。いやぁ〜大音量で聴いたら気持ちいいこと!
とにかくジョンの本領発揮!
殴り弾いた感じの暴力的なギター、そしてドスの利かせた声。明らかに2nd,3ndよりグレードアップしてる・・・
スピード感あふれる曲(1、4、6、8、12)が多いのも特徴で、これがベテラン?と思えるほど若々しい。
むしろ若返った。ベテランの本領発揮。
ハイライトはシングルカットされた"Do You Know Who's Looking For You?"ですが、よりルースターらしいのは'"In The Shadows"!オドロオドロしてます・・ヘヴィです!
そして名曲と断言できる"They Took Control Of You"と"Lost In Space"'。
'"Lost In Space"はとても美しい曲です。これを聴きながら後のバンドの運命を思うと、泣いた・・・
全曲をまとめるとJ-POPのような小奇麗さはまーーーーーったくなし。小手先の効いたこと一切なし。
ギターとキーボードが醸し出す、荒々しい美しさがあります。
ロックとは永遠に若くいられること、このアルバムが証明しているようだ。
ジョンにとって再起を図った自信作だったようですが、まったく売れなかった!
自信喪失したジョンはすぐに脱退。
これ以降ジョンが表舞台に現れることはありません・・・ソロ活動再開してほしいな・・・
※追記
2011年9月21日
R.I.P John Du Cann..........
Atomic Rooster
ブリティッシュロックバンド、アトミック・ルースターの1st。1970作
オルガンを中心にしたギターレスのトリオ編成ながら、
ELPのようなクラシカル志向ではなく、あくまでもハードロック、
そしてブルーズロック的な質感で聴かせるサウンド。
ドラムを叩くのは後にそのELPに加入するカール・パーマーで、
手数の多いドラミングはこのサウンドの核をになっている。
朗々とした歌声とほのぼのとしたオルガンの音色のギャップがある意味個性的で、
フルート入りの曲もあったりとプログレとハードロックの狭間を行き来する。