薩摩義士伝 (1) (SPコミックス―時代劇シリーズ)
傑作。本作を今まで知らなかったのが恥ずかしい。
構図、デッサン、ストーリー展開、キャラ立ち、どれをとっても素晴らしい。
こんな傑作もう出ないだろう。
全ての漫画ファンにお勧め出来る、カムイ伝に匹敵する名作。
但し、これだけ評価出来るのは第一巻のみ。後続するにつれて魅力は落ちていく。よってこの評価は本巻のみ。
腕~駿河城御前試合~ 1 (SPコミックス)
私は『シグルイ』を読み、結末が待ち切れず、原作を読んだ口です。
そして、あまりにもあっさりした原作に驚きましたが、
『腕』はその原作に忠実です。
この感じだと3巻くらいで原作をすべて描ききれそうなので、
『シグルイ』でネタ振りされながら、描かれなかったエピソードの
続きが知りたい人におすすめです。
『シグルイ』はしばらく続きをやらなそうですし。
なお、原作とは話の順番が変わっていますが、意図は不明です。
黒田三十六計 8 (SPコミックス)
侍の時代劇漫画の巨匠平田弘史先生の最新巻。「黒田・三十六計」のタイトル通り、主人公黒田官兵衛中心の話でありますが、敗北した毛利家、明智家のエピソードなど大量に投げ込まれ群像劇となっています。「智に生きるもの」、「義に生きるもの」、「欲に生きるもの」。すべての登場人物が徹底した生き方を貫いていて、その各々生き方が戦場という場所で交わり、男くささの美学を醸し出しています。一番すごいのは、P154の明智光秀を抱く斉藤利三の絵で、この絵だけでも本の価格以上のものがありました。
無明逆流れ レジェンドコミックシリーズ12 (レジェンドコミックシリーズ―ポケットレジェンドワイド (12))
「シグルイ」から原作の「駿河城御前試合」へ、そして此処へ辿り着きました。
「シグルイ」は漫画ですが、この作品は”劇画”です。
作者の初期の作画は、丁寧な線の描き込みで勢いが無いと感じる方も居られるかもしれませんが、私的には満足しております。
同録の「美童記」と、それぞれ星5つと言いたいのですが、
如何せん価格が高いので、合わせて星9つです。