本DVDのコンサート部分は、ドルビーデジタル5.1chです。AVアンプ側も5.1ch/448kbpsと認識しますが、実際に音が出ているのはメインスピーカー2本だけです。TVに直結すると2chステレオにダウンミックスされて気になりませんが、スピーカー5個+サブウーファーとか、車載のDVDカーナビ等で、ディスクリートのサラウンドを期待されている方はガッカリです。サラウンド収録でないのなら、最初からリニアPCM2chかドルビーデジタル2chで出すべきではないでしょうか。
ヘイリー・ウェステンラさんの美しく澄んだ声に包まれ、和みます。原曲の紹介を含む日本語での楽曲解説も読み甲斐がありました。
とても透き通った素晴らしい歌声に、本当に癒されます。車で聴いていますが、ゆったりした気持ちで運転出来ます。
ニュー・ジランド、クリスチャーチュ出身のソプラナ・シンガーのヘイリイ・ウエスティナァの
デヴュー10周年、スタジオ10作目。
ローマの映画音楽家エンニョ・モリコォネの指揮、ローマ・シンフォニエッタ・オーケストラとの
コラボ作品。
全曲エンニョ・モリコォネの作品にヘイリイの訳詩やジョーン・バエズ等の元詩を添えて・・・。
モリコォネの作品と言えば、スプリングスティーン、ロジャー・ウォーターズ、メタリカ、セリーヌ・ディオン、
クィンシー・ジョーンズ、クリス・ボーティ、葉加瀬太郎、達のトリビューツと自演も含むオムニバス作品で
幅広いリスナー層にアピールしたのも記憶に新しいのだけれど・・・
今作は新旧名曲を自身が選曲、指揮・指導した思い入れたっぷりの作品に仕上げている。
一方、ヘイリイ・ウエスティナァは『アダシィ』の頃のシャープなソプラナの響きから、まろやかで
包容力を加味して来た変遷は感じるものの深遠で凜とした歌声は相変わらず美しい。
全14曲 約58分 冬が近づくと聴きたくなる音楽。
ラグビーW杯2011ホルストの木星『ワールド・イン・ユニオン』 今回はヘイリイが歌い
結果的に祖国 "オール・ブラックス" 優勝へと導いた憧憬に満ち溢れたその歌声も素晴らしい。
今や音楽業界の中で、ひとつのジャンルとして確立された感のあるカバー・アルバム。さすがに、食傷気味の気もするが、かつて「アメイジング・グレイス」でブレイクしたヘイリーが、キラ星の如く輝く日本のシンガーたちの名曲の数々を英詩で歌っているのに興味を覚えたのと、やはり本田美奈子とのコラボが聴きたくて購入した。
収録されているのは、「アメイジング・グレイス」と10のカバー曲。もともと、美しく透き通るようなソプラノ・ヴォイスだけに、「ハナミズキ」や「雪の華」、「千の風になって」は見事に填まる。「翼をください」や「卒業写真」は、赤い鳥やハイ・ファイ・セットのリード・ヴォーカルとして、かってこの曲を歌っていた山本潤子の歌声がちょっと甦ってくるし、「白い色は恋人の色」にいたっては、オリジナルのベッティ&クリスより日本語のイントネーションが上手いし、実に懐かしい。
そして、英詩について触れると、これが意外なほど違和感がない。オリジナルの楽曲たちがどれも繊細で情感的な日本語の機微を生かした味わい深い歌詞なんだけど、英詩は敢えて意訳に走らず、原語の言葉尻を残している。中学の英語の教材にも使えそうな明瞭さで好感を持った。
夭折した記憶も新しい本田美奈子とのハーモニーは、暫し時間が静止してしまったような感覚に捉われ、安寧と静寂の世界に誘ってくれる。ヘイリーの歌唱力の素晴らしさはもちろん、併せて、若くして散ってしまった本田の才能を惜しまずにはいられない。
|