前に発売されたBOXに比べたら、かなり内容は良かったです。 ただ他人のカバー曲を増やすよりかはB面曲やアルバム曲を入れて欲しかったです。 後 昔のカーステレオで聞いた8トラックでのみ発売されていたステレオ録音の新アレンジ アカシアの雨がやむとき を入れて欲しかったです。 彼女の場合 5枚組BOXでは物足りないかも! 次は解説書付きの10枚組ぐらいのBOXを作って発売してください。
99年の労作ベスト盤、「ヒットコレクション決定盤」(ジャケット最高!)の選曲から2曲入れ替え1曲プラス、前川清をフロントに据えていた時代の重要なヒット曲の殆どを聴く事ができます。シングル発売時のジャケットの縮刷写真が付いているだけで、「…決定盤」にあった解説などが省かれてしまったのは残念ですが、リマスタリングで音質は最高で、歌そのもの、声そのものが持つインパクトは絶大です。歌詞、作詞作曲クレジットなどはきちんと記されています。今回最後に収録されたその名もズバリな「Last Song」は個人的にドリフなどのバラエティで聴いた記憶が懐かしく、しかし当時の印象よりもポップで、時代の流れに風化していない事に驚き、改めて名曲だと惚れ直しました!他にも比較的新しい「恋さぐり夢さぐり」なんかはあのニールセダカの作曲だったりして驚かされました。「さようならの彼方へ」は他の方が書かれているように筒美京平の隠れ名曲といえます。お馴染み「ワワワワー」コーラスと「クォウブェイウェエー」に代表される前川清の何かに取り憑かれたかのような粘っこい歌のハーモニーは唯一無二ですね。ムード歌謡コーラスグループの中でもヒット曲の多さでは彼らが1番でしょう。何か1枚クールファイブのCDを!という方には絶対お薦めです。
「こおおおおううべええー」曲が始まっていきなり、こう歌われます。
唐突に何の説明もなく「神戸」。そしてこう続きます「神戸、泣いてどうなるのか」。素晴らしい出だしです。不謹慎かもしれませんが、「がんばろう、神戸」の1万倍、言葉の「パワー」があります。
そしてこう続きます。「捨てられた我身がみじめになるだけ」。後半ではこんなフレーズも。「誰かうまい嘘のつける相手捜すのよ」。ズバリ「愚かな女」です。
「愚か」さから生まれる湿りきった力。「愚か」さを隠さない潔さ。
「愚か」さを正面から蔑む残酷さ。 21世紀人が忘れてしまっている、ストレートな「陰湿さ」を思い出させてくれます。
そして、前川清。湿度の高い情念のこもった声を、不器用に叫び、震わせる。過剰な情念、過剰な叫び、過剰な震え。決してテクニックで小手先に逃げない「愚か」さです。
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