問題な日本語シリーズの第三弾。
編著は大修館書店の国語辞典「明鏡」の北原保雄氏ら。
本シリーズのスタンスが好ましく思われるのは、
誤用であっても、直ちに却下するのではなく、
なぜこのような用法が出てきたのか考察を加える点である。
そして場合によっては誤用が一般化することで、
正しい用法に昇格していくのである。
そういう柔軟な発想がベストセラーの秘密か。
とはいうものの、言葉を大切にしたいと思うものにとっては、
語源や本来のかたちを知るのは必須であろう。
本来の型を知っているからこそ、
型からはずれた型破りも成り立つのだ。
型がなければ形無しだ、とはよく聞く話だが、もっともなことだ。
誤用と聞いて反発する人は、そのことを少し考えた方がいいし、
会話は相手があるのだから、相手への配慮も欠かせないのではないか。
なお、タイトルの「問題な」は、わざとつけたと聞いている。
タイトルとオチに味があり、言葉にこだわる作者ならではの世界を堪能できる4コマ漫画です。なぜ作者が独身なのか納得できるような、でも読み終われば、きっと作者のことが好きになっている、そんな作品です。
以前居酒屋で、店員が「お通しになります」と言ったことに、「ふ~ん、後何分ぐらいでお通しになるの?」とつっこんだことがあります。その店員は「えっ?」と言っただけでこちらの意図が通じませんでした。空振り! 特定の業種では、それくらいフツーの表現なんですね。 この本、結論から先に言いますと、ものすごく役にたちました。「言葉は変化する」ものであることを前提として書かれているので、多くの辞書や、共同通信や朝日新聞発行の用字用語集だけで判断すると形式的になりがちな部分が、心地よく揉みほぐされていくのを感じました。日本語とは難しい、でも楽しいことを実感できます。 ただ、執筆者が複数であるせいか、やや不明瞭で難解と感じられる箇所があり、普段から文章に親しんでいる人でないと「だからどうなの?」という疑問が噴出するかもしれません。つまり、白黒はっきりさせるのではなく、言葉は空気を読んで使え、という本ですね。しかし、明らかな間違いに対しては鉄槌を下していますから、ご安心を。優しく書かれていますが内容の深い本です。
私は今でも信じています。 「石井被災地」の次は「いのうえさきこ」だと。
ギャグのセンス、物事をナナメ読みするヒネクレ度、独特の絵。どこをとっても朝日新聞朝刊4コマ漫画の次世代を担うのは、「いのうえさきこ」しかいないでしょう!
ただV/MAGで連載していたときはPC記事の合間で見たマンガが、単行本になってマンガだけ集合したらちょっと印象が変わってしまったのも事実です。 V/MAG時代は「買い物ウォーカー」という新型PC部品紹介コーナーの一部として存在していたので「一服の清涼剤」という趣が有ったのですが、集まってしまうと清涼剤だらけで腹がバクハツしそうになりますから。
それでも私は待っています。近畿が生んだ偉大なる才能「いのうえさきこ」がもっともっとメジャーになる日を。
ひたすら待っています。本買って待ってまーす。
入院し時間をもてあましている父にこの本を差し入れしたら大変喜んでもらいました。
雑誌のクロスワードに比べて、見やすく内容もまとまりがあり、解くのも楽しくできたそうです。他のクロスワードの本は2割程度の問題をやったところで途中でやめてしまったのに、この本は全問解いた(着手した)とのことでした。
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