義経の幼少時代、奥州へたどりつくまで辺りの内容です。 今まさに大河ドラマでやっていますが、こういう話は文字で読んで想像した方がよっぽど楽しめます。 義経については天才、神童的に書かざるをえませんが、読み手がひかない程度で加減がいいです。 自分の軽率な振る舞いが原因でで母が京を離れることになり、覚日に別れの挨拶をすることを許され、 最後の夜に母にあまえて着物を着せてもらう場面などは思い出しても泣けてきます。 みなさんも読んでみてください。
時代小説家5人の人情話を集めた本なのだが、名前だけを見ると、池波正太郎のがいちばんよくて、と時代小説は好きだが幅広く読んでいるわけでないぼくはそんな先入観を持った。
そして、その先入観は外れた。
骨折り和助なんて、落語かと思った。
浮かれ節は藤沢周平かと思った。
小田原鰹は、人間失格みたいにダメ人間が主人公なのだが、そこは時代小説。最後まで悪人のままでは追われない。
この安心感が、醍醐味なのだ。
ただ、構成がうまいのは池波正太郎。
最近のTVの時代劇に見る現代劇的な演出ではなく、昔からある言うなら昭和時代の
本当に、時代劇や舞台の雰囲気です。
音楽やアングルや演技まで意識して時代劇になっています。
ですので、理解の無いまま見てしまうと人によってはただ野暮ったいだけと感じるかもしれません。
ですが、この雰囲気、濃い分肌に合えば癖になると思います。
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