iTuneではビットレートが全曲、通常の半分の128kbpsでした。決して良いとは言えない音質です。CDではその点心配ないかと。
なお、CDで未収録のDavid Guetta「When Love Takes Over」は、アマゾンのMP3からでもiTuneからでも単独ダウンロードできます。(その分は義援金にはなりませんが)
内容については何も申し上げる必要は無いでしょう。大切なのは関わったお一人一人の思いですから。演奏者、関係者に心から感謝します。
世界で最も成功しているPEファーム、Blackstoneとその共同経営者Schwarzmanについて書いた”King of Capital"。Private Equityの仕事は、King of Capitalismとよばれることも多いが、本書のタイトルもそこに由来しているのだろう。
非常に読み応えがあり、学ぶところが多かった。いくつか興味深かった点を列挙しておこう。
組織づくり
・共同経営者には補完者
正直で、規律があり、人望厚く、熟慮タイプのPetersonと、貪欲で、エネルギッシュで、勘が異常に鋭いSchwarzmanのタッグで Blackstoneは創業された。ディールを作るときも、相手企業の重役室のドアを開けるまではPetersonの仕事、その後のディールクローズまではSchwarzmanの仕事。役割分担がしっかり出来ていたので、多少の意見の違いがあっても、それが組織を揺るがす不和にはつながりにくかった。
・能力ある人の採用、フェアな態度
自分以上の人間だけを雇った。Juniorの人間に対しても傾聴する姿勢を失わなかった。部下に対しても、自分に対する以上の要求はしなかった(その要求が非常に高くはあったが)。フェア。
・意思決定権を独占
特に初期においては、意思決定権を二人の共同経営者で独占するようにした(二人のLehman時代の「船頭多くして船山のぼる」の経験から。Petersonは社内人事制度の改正とそれによる混乱から、LehmanのCEOを自ら退いていた)。
事業展開
・後発型
他社に先んじて何かを行うことはあまり多くない。PEを始めたのも、KKRらから10年以上遅れての1985年。不動産投資も他社にかなり遅れて始めた。投資として成立するかを見極めてから参入してもキャッチアップできるということの持つImplicationは大きいと思う。
・MAアドバイザリー
最初の仕事をMAアドバイザリーから始めた。安全なFeeビジネスである上に、ソーシングにも役立つため。(LIPの活動においても同様で、今僕達が目指しているのは、こういったファンドの投資先のDD業務で世界レベルになること。)
・Affiliates制
様々なアセットクラスに特化した会社を傘下においた。
超過リターンの源泉は、マクロ・ミクロレベルでの、市場のビューとのギャップにある。そのギャップに基づいて得られるリターンを最大化するためには、ロングオンリー以外の投資手法も可能であることが望ましかった。
具体的な子会社:
(1)不動産投資部門(マーケットサイクルへのベット)
(2)ヘッジファンド部門(Short sellingが可能なため、ダウントレンドでも利益得られる。またIPO時にバイアウト部門とコラボして利益をさらに高められる)
(3)債券投資部門(Mezz投資も可能となる。この部門が後のBlackRock)
など。
投資のスタイル
・Loyalty to Management
自分たちの位置づけを”an operating problem solver “(Peterson)として事業展開。
決して対象会社とは敵対的にならず、常にLoyalty to managementを全面に出した。White-night案件も多い。オペレーションについても過度に入ることはせず、起業家精神あふれるCEOをサポートするのがPEの仕事と理解している。本書では、オペレーションに入りこんでいったファンドの失敗にも言及されていた。
・危機対応能力
投資先が危機に瀕しても、東奔西走して会社を存命させた案件多数。
・Discipline
規律が最も利いている会社。皆が酔っ払って赤信号を渡ろうとしているときにでもストップすることができる(それは一部はSchwarzmanの勘によるものでもあるのだろうけれど)。本書に紹介されていた、次の二つの言葉が印象的。
“First, don’t pay too much when you’re buying cyclicals. Second, don’t have ambitious turnaround expectations for medium-sized companies. Don’t expect to reinvent them. Third, if an investment calls for reengineering operations, plan in consultation with seasoned executives and consultants knowledgeable enough to judge if the plan will fly.”
“We’re not going to be investing, we’re going to be lowering the prices, we’re going to be changing the kinds of companies that we’re going to buy, because when everything feels good and you can’t see any problems, historically you’ve been near a peak.”
実際、Blackstoneがマーケット過熱時に手を出して失敗した案件は、他社に比べて少ない。
・LBOの先
“Leveraged” Buyoutは主流ではなくなってきている。Blackstoneの00年代半ばの成功ディールの多くはGrowth Playによるもの。ビジネスのあり方の変革をサポートした案件で大きなゲインを出している。
その他、面白かったこと
・Lehmanの元CEOとパートナーの二人で始めても、ファンドレイジングには苦労した。ファンドレイジングに勢いをもたらしたのは日興の$100MMの出資だったのは本当に偶然のもの。
・Blackstoneという名称の由来は、Schwarzがドイツ語でBlack、Peterがギリシャ語でStoneだったことにある。(不勉強ではじめて知りました)
ウッ! 同じだ。 終盤にドラゴンならではのネタがあって、それが辰年を活かして デザインしたボクの年賀状と発想が近かったのに驚きました。 その意味では、個人的にダブルサプライズの絵本。
表紙のチビドラゴン、手にしている本を寝る前に、ママに読んで もらいます。しかし終わると、もう一度読んで(AGAIN!)とおねだり。 それが繰り替えされるので、いちいち付合うママは眠れません。 初めはダイナミックな話しだったのが、読み返す度にだんだん短く のっぺりした内容に変わっていき、ニヤリとなりました。
ベットでの読み聞かせにいいかなと思った方、甘いですぞ。 バッチリ目が覚めてしまう仕掛けがあるので。 ペーバーバック版も9月に出るようですが、おすすめは新書版。 それは、カバーをはずしてみれば判りますよ。
それにしても、隅から隅まで楽しませてくれるEmily Gravett。 もっと翻訳版が出るといいのになあ。
レイジが遂に復活しましたね。2008年2月にはここ日本でライブを行います。
故にブッシュ大統領の時代に彼らが居なかったのは非常に残念でした。
それだけ、アメリカの雰囲気が内省的になっていたというのもありますが・・・。
SOAD、ボブ・ディラン、アーケイド・ファイヤ、ブライト・アイズなどアメリカ的価値観に対抗したロック・アルバムがこのブッシュ政権下で作られました。
しかし、日本ではそれほどヒットしませんでした。
USAのユースカルチャーに関しても同様です。これらのアルバムはどちらかというと大学生やある程度カルチャーの通じている人が聞いている印象があります。
故にインディ・ロック的なんていわれたりもしました。
一方でユース・カルチャーではFOBやマイケミのような自分たちの世界に矮小的なエモ・ロックが主に覇権を握っています。
日本で言うならいわゆるYOU&Iと世界という感じの世界観でしょうか。バンプとかあの辺り。
そういった意味でこのアルバムとレイジは凄かった。
ユースカルチャーに踏み込んでいながら、ロックンロールの精神である不条理への怒りという部分を同時に表現していました。
その辺のインテリっぽい大学生から不良まできちんと包括するだけの音楽的なパワーと詩がありました。
その辺り、昨年のコーチェラフェスの客を見ると分かります。
彼らはストリートに居ながらに不条理な体制に対抗しうる知性を持ち合わせていました。
そのパワーが十分に炸裂した傑作1stアルバム。
(ちなみに僕も思想的にも音楽的にもかなり影響されました。
彼らが居なければガンジー、チェ・ゲバラ、キング牧師の本など読まなかったでしょう。)
十代の多感の頃に聞くべきアルバムです。
このアルバムのサウンドと歌詞はきっとあなたの心打つはずです。
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