特殊メイクの本は数が少ないので貴重な本だと思います。 作品もいろいろとあって良かったと思います。 ただ、少しレイアウトが見えにくかったです。
表紙の女性はジャケットにジーンズという服装ですが、骨格や筋肉を考慮し裸体モデルから制作していきます。
まずは、大まかな人体モデルを外部ツール(MAYA)で作り、それをZbrushにインポートして作り始めるのですが
DVDの映像では、この大まかな人体モデルをZsphereから約1時間もかけて作ります。(作り込みはしません)。
テクスチャは基本的には描かずに、SpotLightを使って貼っていきます(DVDにも収録)。
武器のモデルはShadow boxを使って作ります。
こまかいディティール(肌の毛穴、服のしわ、武器の模様、他)の説明もあります。
あとはUV、トポロジー、レンダリング、ポージング等の解説も後半にあります。
付属DVDには初心者向けのチュートリアル(英語)もあります。
更に、それの要点をまとめたテキストデータ(日本語)も付いています。
しかし、あくまで基礎中の基礎を、顔のモデルを作りながら説明をするので
詳細な機能やUIの説明はあまりありません。
※書籍で使用した素材も収録されています。
この書籍は、一から完成までの一連の工程を無理矢理まとめたせいか、説明が飛び飛びな部分もありますが、
『とりあえずリアルゲームキャラクターの作り方をざっと勉強したい人向け』の書籍だと思いました。
ガレージキットの生産に使用しました。
非常に流動性が高く、泡抜けも良好です。
硬化剤のボトルが無駄なく適量が計量出来るので、とても便利です。
さらに作業時間が長く、細かいディテールに筆塗りを時間をかけて行っても、
シリコーンゴムが途中で硬化することもなく、じっくり作業出来ます。
硬化時間がわずか5時間というのも、助かります。
複製作業でも耐久性がある型になります。
いい型取り材料に出会えました。
最後に一点だけ、硬化剤が独特な匂いがあります。
自分はあまり気になりませんでしたが、
人によっては、きついかもしれませんので、換気を十分に行った方がいいと思います。
適度な粘度があり、色がリアルです。色は皮膚を切った際に出てくる血の色そのもの。リアルな血との違いは粘性があるところでしょう。粘性があるため、血が垂れるようなシーンを撮りたい時には垂れるスピードが遅いのが気になるところでした。
まず、作例が素晴らしいということ。
表紙に一部が紹介されていますが、入門用の例題というレベルではなく、そのまま作品として通用するレベルのものばかりです。
その制作方法が多数の写真を使い、解り易く解説されているので、この分野を志す方、自作の映画に特殊メイクを利用されたい方等は必読でしょう。
和書では類書が存在しない本ですので、それだけでもお勧めですが、今後、こうした本が出版される様になっても、定本としての地位を保っていけるだけのレベルを持った本だと思います。
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