この作者は、「夏子の酒」などの名作を描いています。
親との軋轢がある主人公が、落語の魅力にひかれ、落語を聴くだけでなく、落語家を目指すことにより(たぶん)人間的成長?を目指す作品です。
久しぶりにマンガを読んで興奮して眠れませんでした。
翌日が休みなら良かったのですが、おかげで寝不足が続いて辛かったです…
日本酒が好きな人必読はもちろんですが、日本酒を造る工程がこんなに大変だとは驚きでした。簡単に評価したり語ったりするのが憚れます。
この本を読んでから米や農作物の大切さを実感して、食を見直す機会になりました。
「口に入ればなんだって一緒」という不届きな考えを改めます。
そういう点で、食育にもお勧めのマンガかもしれませんね。
落語家を志す若者が、師匠や先輩落語家などから厳しく、そして思いやりのある指導を受けながら成長していく人情味あふれる物語で、この漫画を読むと実際に落語を寄席に聞きにいきたいと思わせる作品です。
寄席に行きたくなる事間違い無しで、落語に興味がなかった私でもなぜか手にとって
読んではまってしまった。
落語の魅力を解りやすく伝えてくれるのもそうだが、私が感じるのは、昔の日本気質の
道を究めようと修行する見習い制度の厳しさを改めて実感させてくれる事である。今の日本人に
必用な心構えじゃなかろうかと自分の後輩たちを見てつい思ってしまう。ここには古い伝統と
それを培う為の仕来りが根強く残っており、それが日本人である私の根幹に響いてくるんじゃない
かな。
一つ解らなかったのは、この3巻で銅楽師匠が「骨董品だよ」と失笑?する場面があるのだが、
あれは師匠の落語に対して失笑しているのか、落語そのものを自虐的にそう言ったのかが解らなかった。
それによって銅楽への思いが随分変わってしまうのできになるところである。
自分の国のお酒なのに、日本酒のことをかなり誤解をしていました。「いい酒は冷酒で飲まなくてはならない、燗酒なんてもってのほか」とか「日本酒は二日酔いする」などです。あらためて燗酒を飲めば、冷酒とはまた違うおいしさを発見できました。知らない間に自分で日本酒の間違ったイメージを作っていたようです。この本を読んでから、いままでとはちょっと違う、日本酒との付き合いが始まったように思います。いい本に出会えました。
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