ボブ・ディランってよく聞くけど、どんな歌を歌うのかな。という動機で、このベスト・アルバムを聴きました。 今までは何となくボブ・ディランが食わず嫌いだったんだけれども、今回聴いてみて驚くほどのポップさ、親しみやすさ、それでいて奥の深いのに驚きました。 1960年代の歌とは思えない、普遍性を持った曲ばかりです。是非聴いてみてください。 個人的におすすなのは「Like A Rolling Stone」。サビが、とてもカッコいいです。
とっても10年前に発売したと思えないほど状態がよく、出品者には大変感謝しています。
CD自体の音質もよく、ソニーのオリジナルリマスタリングを施している為、マスターテープと
違い音質が体験できるかと思います。
又、レコードと同じサイズの歌詞カードには吉田拓郎の写真が大きく掲載されているため、
ファンにはたまらない一品と思います。
限定版が手に入って大変ラッキーと思っています。
「ん?ディランですか?『ジョン・ウェズリー・ハーディング』なんか良いですね」
これぐらいなことが言えないやつは人間として信用できない。ディランはそれぐらい偽善者、スノッブを生涯憎んだのである。おとなの嗜みとして彼の愛聴盤を一枚ぐらい持っているべきである。彼はいろんな型を持っているから好きになれるディランが必ず見つかるであろう。
フォーク、ロック、カントリー、なんだかジプシーみたいな感じ、復活したディラン、等々。だがチャラチャラしたディランというのはない。いつだって彼は燻し銀なのだ。そのへんがビートルズやローリング・ストーンズとはちがうのである。
わたしはこのアルバムが好きである。ひとを公然と嘲ってもいいということを「 ライク・ア・ローリング・ストーン」によって教えられたからである。
「ジョン・ウェズリー・ハーディング」は、ちょっとシブすぎるのである。
本編は66年UKツァーまでのディランの歴史的映像で、英語と日本語を同時に表示させれば、各人の言葉を深く理解することができる。、「はげしい雨が降る」を初めて聞いたときに泣いたというアレン・ギンズバーグ、あるいは心強いバックバンドであるザ・バンドを騎士たちのようだというディランの言葉等は、当時のアメリカの文化、ロックの流れを活写していて心に響く。
特典としてフル・レングス・パフォーマンスが数曲収められている。その中では、65、66年のUKツァーのときのものが素晴しい。ホテルでの騒ぎの中で、生まれて間もないラヴ・マイナス・ゼロをディランがギター1本で弾き通し、最後には皆が聞きほれてしまう場面、そしてコンサートでのライク・ア・ローリング・ストーン, いつもの朝にの演奏は圧巻である。それから、本編でインタビューを受けた、バエズを含む4人が各々ディランの曲を歌う貴重な場面も収められている。バエズが時折ディランのマネをしながら、Love is just a four-letter wordを最後まで演奏する場面は、2人の歴史に思いが及び、本当に胸に染みる。それら特典を含め、本DVDは疑いなく何回も観たくなる作品だ。
マーカスが優れたロック批評家であることは間違いない。
「ミステリー・トレイン」はそれが奏功していた。
ただし文学臭さと衒学趣味が付きまとっていることも確かである。
だとしたら本書はどうだろうか。かなり難しいというのが正直なところだ。
たとえば本書でも随所にうんちくが散りばめられて、きわめて鮮やかなイメージを喚起するところがある。
だがそれはアメリカ人(のマーカスの同時代人かインテリ)向けなので、「ミステリー・トレイン」のように丁寧な注がないと読者はついて行けない。
ちょっと自分の表現に酔っているところもある。
たぶんそれは「ロックの『新しい波』」とは違って、「ライク・ア〜」がリアルタイムではなくレトロな対象、だからということなのだろうか。
ヘッケルさんの訳者あとがきは対照的に、ただデータを並べているだけで、音楽のなかに入っていこうとしない。
この人はディランの音楽から数10年もなにを聴いてきたのか。
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