日本が世界に誇るマンガ文化。 その中でも特出した「コミックアート」が本作です。
絵自体が緻密で優れている!というわけではありません。(むしろ雑!) ストーリーが奥深いというわけでもありません。(むしろ変!)
本作には作者の訴えがコミックとして具現化しているのです。 それの訴えは静かでもあり、美しくもあり、目にする人に芸術作品のように忘れえぬ印象を残します。
コミックという媒体を使ったアート本なのだと感じました。
ストーリーは長雨で世界が沈んでいくということですが、設定自体は現実的ではありません。 1年は生存できる原子力潜水艦だって、大型旅客船だって、この世界には存在します。 しかし、それらのものが全くないが如く、方舟だけが唯一の生命線のように物語は進行します。しかし、それに何の違和感も感じさせません。
それは読者をコミックアートの中へ導かれているからだと思います。 ディズニーランドにいる時に、「夢と魔法の王国」に浸れるように‥
本書を読んでいる時には しりあがり寿氏の世界にどっぷりと入れるのです。
世界に誇れるコミックをどうぞ‥
新聞四コマと前衛漫画を両方描くのは、よく考えればすごいことで、
しりあがり寿はその困難を軽々と乗り越える稀有な存在だ。
その才能が、震災と復興にどう向き合ったのか、作風の違ういくつかの作品を通じて知ることができる貴重な一冊。
同胞の死を前に、多くのエンターテインメントは自粛を余儀なくされた。
その中でギャグマンガは可能か?という問いに、彼は一つの解を示している。
「地球防衛家のヒトビト」という、震災や復興に近い存在だからこそとても難しいテーマのギャグマンガは、驚くほど清々しく、可笑しい。
真摯に震災を向きあい生まれた四コマは、「自粛」でもなく「経済を回せ」でもない、しりあがり寿の敬虔な祈りのあり方なのだと思う。
この一冊に感謝するとともに、復興を祈る。
別にテンション上げたかったわけではなく、突然レベッカの「フレンズ」がはいったCDが欲しくなったが、レベッカのベストを買うほどではないし、何か企画ものCDを買おうということで、このCDを見つけました。
テンションあがるかは微妙な気もしますが、かなり聞きたい曲が入っていたことが決め手でした。
40歳の私にはもってこいのCDだと思います。
欲を言えば、渡辺美里も入っていれば・・・。
「歴史」というと、我々がイメージするのはせいぜいが太平洋戦争まで。
戦後もすでに60年経っているというのに、その間の出来事を知る機会というのは意外と少ない。
それを「現代とのつながり」という視点で紹介してくれるのが本書。
今起こっているニュースというものがいかに過去とつながっているかがわかる、知的興奮を覚える一冊だ。
途中に入るマンガも楽しい。
就職先が決まったあと、入社までの間に読んだのですが、「読んでおいてよかった」と思いました。むしろ、就職活動の前や途中にでも読んでおきたかったくらい。個人的には、就職論というよりは、人生の中の「仕事」という営みについての書、という気がします。それまでは就職するということに対して不安や強迫観念ばかり感じていたのですが、読み終わって、働くってもっと楽しいことなんだ、とか、自由なことなんだ、と前向きに捉えられるようになりました。友達にも思わず進めてしまった一冊です。
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