テクニカルの項で市場内部要因の事が書かれており、参考になりました。(特にサヤの変動の箇所) サヤの変動の部分では順ザヤ,逆ザヤ,同ザヤがあり、サヤには4つの型があると言う部分があります。 前途楽観の順ザヤ 前途悲観の逆ザヤ 不況順ザヤ 好況逆ザヤ 順ザヤに買いなし、逆ザヤに売りなし、と言いますが、 前途楽観の順ザヤは期待順ザヤであり、期待が実現しないこともあるからです。 とのべておられます。 てんぐザヤ、おかめザヤ はサヤの変化であり、順ザヤ、逆ザヤの変化というところが興味深かったです。 「てんぐに買いなし、おかめに売りなし」という相場格言も参考にさせて戴きました。 また、出来高と取組高について 新規売り+転売=新規買い+買戻し 出来高(買い=売りは同数)取組=未決済ポジション があり、新規買い+転売を算出し売買勢力比を見るという記述も参考になります。 売り長 買い長 では 売り長には買いに歩があり、買い長には売りに歩がある。 というのも一般大衆筋は行動がバラバラであるためだと思われる。 (小口の合計は大口の少数に負けると云うことだろう。) ファンダメンタルの部分も需給別動向の統計資料がついていて為になる。 また相場師列伝もコラム記載があり、面白かった。 著者は日本経済新聞の記者であり、当時のインタビュー記事が載っていて興味深い。 この書籍を読んで基礎固めをするべきだと思う。 営業マンに騙されない為にも、まずは知識を持とう! と思う方はこの書籍を読んで損はないでしょう。!
人には最適であると思う。
ページ数も多くなく、漫画なので視覚的に楽しめ理解することから始められるのが良い。
入門の入門ということで少しでもサヤ取りを齧ったことのある人や、同じく入門の入門を卒業して入門編を読み始めた人にとっては逆に物足りない内容となる。
また、付属のCDROMはこのレベルでの人には全くもって不要で、まずは商品先物でのサヤ取りに必要なサヤグラフ、場帳、ブロック図の記入から、実際仕掛けた時に記入する玉帳、研究ノートなどのツールの使い方を理解し、実際に自分で手を動かして作成することから始めるべきである。
そうして、相場観を養ってからCDROM(チャートプロ)なりEXCELを利用すればいいわけであって、始めからシステム的なツールに頼るのは良くないと思う。
とはいえ、入門編を読んでもよくわからなかった人やサヤ取り(商品先物の)とはどんなものか知りたい人にとっては、良書となるであろう。
本書では、業界での経験のある著者が、商品先物を全般的に丁寧に書き下ろしたものです。
すでに江戸時代から米価格のリスクヘッジとして、現在に近い制度が出来上がったというところから、商品価格の変動により、企業がどのようにリスクをヘッジしているか…といった実際の内容までカバーされています。
もちろん、どのようにして投資をするか(口座開設に至るまで)や、貴金属を現受けする方法、さらには投資のスタイルについても解説されており、「基本的なところを幅広く扱った」という印象です。
あとがきに、企業のリスクヘッジの手助けをしたことがないため、脱稿まで2年かかったと書かれていますが、私としては内容を丁寧に書くがゆえに時間がかかったのではという印象を持ちました。
投資目的ではなくとも、経済の全般を知りたいという人にも役に立つ書籍だと思います。
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