奈良薬師寺西塔完成させてなお伽藍を作り上げようとした西岡常一棟梁の想いと弟子を取らないと言っていた棟梁が晩年弟子に道具のあり方使い方まで学ばせていた。もう少し技の伝承を続けて欲しかったと思いますが、この作品で心意気というか、これが技だというものを見せていただいた思いがします。
主役が若い頃の裕次郎にそっくりな和田浩治、相手役はおきゃんな清水まゆみ、ちょっと不良っぽい主人公が悪者をやっつけるというティーンエージャー向きのたわいのないストーリーで、当時の若手俳優を売り出すためのB級ライト・アクションですが、スピーディな展開で見飽きることはありません。特筆すべきは、ほぼオールロケで撮影された当時の東京の風景で、なんとも言えない懐かしさをかもしだしていて、昭和30年代が好きな人には超お勧めの作品です。都電が走る銀座の風景、街頭テレビ、多摩川沿いの風景、さらにファッション、バイク、音楽等から、当時の若者風俗がわかる点も興味深いです。
前作2つより良曲が多いですし、ジャズ成分も濃い目です。歌も上手くなった気がします(笑) 特に、fruits of the rootsやイタリアントラットリアの2曲は、矢舟テツローさんらしいライトさとキュートさが絶妙に織り交じった、癖になるポップジャズに仕上がっており、とてもおすすめです。 他にも素敵なジャズがいっぱい! 矢舟さんが好きなら間違いなくおすすめ! 知らない方にも、矢舟テツロー入門としておすすめです。
この作品は生きていく事の大切さ、そして大切な人を失う悲しさを教えてくれました。 今生きているこの時間がどんなに大事なのかを痛感し、今までの自分を反省させられました。 見ていて涙が止まらず苦しくなりましたが、しかしそれ以上に得られるものがあります。 是非見てもらいたい。
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