誰がために鐘は鳴る(初回限定盤)
毎回思うことなんだが、この人の曲を聞くと力が湧いてくる。捨て曲も全くない。私にとってこれからずっと聞いていくアーティストの一人だ。前作のアルバムで知名度もあがっているだろうが、もっともっと沢山の人に聞いてもらいたい!ぜひ高橋優の素晴らしさを感じてほしいと思う。
ルンルンを買っておうちに帰ろう (角川文庫 (6272))
80年代初頭に、このエッセイで一躍有名になった林真理子は、ブランド至上主義の小説「なんとなくクリスタル」を書いた田中康夫とともに、マスコミにバッシングされ続けた作家でした。それは、まだマスコミの力が今より圧倒的に強かった頃で、はたから見ていても、おふたりとも気の毒なくらいでした。その林さんが今では、直木賞、芥川賞の選考委員をつとめるぐらい、小説やそのちょっとハイソな生き方のエッセイが支持されたのだと思います。また、「なんクリ」を書いた田中康夫が、後年知事を務めることになろうとは、誰が予想したでしょう。当時としては、あけすけな林さんのこの本はベストセラーとなり、後続として「林真理子の友人」という触れ込みで、やはりエッセイでデビューしたのが中野翠でした。今新聞連載されている「下流の宴」で、わたしは初めて林さんの小説を読んでいます。毎日、複雑な思いを抱えながらも、楽しみにしています。
下流の宴
バブル時代のエピソード、学歴社会の現状、
当時OLだった位の年齢の女性が今だに根強く持つ競争心、
いまどきの草食系男子のさらりとした下流意識、などなど
さすが真理子流観察眼でよく描かれているなあ〜
地方出身の上昇志向・好奇心いっぱいのミーハーな才女(個人的印象ですが)だからこそ描ける面白さ!?
オチも、怖っというか、笑えるというか。
沖縄の人間味あふれる母に育てられたその娘タマちゃんは、恋愛も一途、そしてやるときゃやる!!の根性で、もちろん応援したくなる。
対比して描かれている、学歴至上主義の母に育てられた見栄っ張りな娘、可奈の必死の努力の行く末は、落ちたようでいて、意外と父親のいうように大丈夫で、ここから苦労がきっと彼女の糧になると期待できるようにもおもえる。
こわいのは、さいごまで危機を危機と感じる力もなく、努力ってナニ?の翔だな・・・
新聞連載の始まった時、読み始めたものの購読新聞が変わって、読めなくなり、行く末の気になっていた当小話がやっと読めた・・!
全国紙の朝刊連載だからか、ターゲットが幅広く読みやすいが、所々(特に後半)プツッと切れたような展開がみられるかな。
総じて面白く、考えさせられた。
下流の宴 DVD-BOX [DVD]
元宝塚の黒木瞳さんが好きで購入しました。
さすがに演技が上手い。おもしろく、そして感動する作品でした。
下流だと馬鹿にしていた息子の彼女が医者になって上流へという
奇想天外な設定が実におもしろい。
それと、出番は多くは無かったがNHK大河ドラマ「江」で豊臣秀頼役を好演した
太賀という俳優も良かった。主人公の女性の弟役だが芝居が上手い。
沖縄弁が独特の雰囲気で良かった。
私のこと、好きだった?
林真理子らしさの典型とも言える作品です。 エッセイをよく読んでいる読者なら、30才定年説が・・とか、精神科医とか真理子人脈の誰から話を聴いているか(取材をしているか)わかってしまいます。(笑) 何だかミズホテレビ自体もフジっぽいし。 あやパン(退社されましたが。)や、みなぴー、しょーパンのような人々も。。(笑) でもフジではない。(141P) そして、今でも女子アナ就職の全国行脚の旅があるのだなーなんて、その辺りは昔とちっとも変わらない。 それから大学からの同級生、美季子、美里、兼一。 長年の読者からすると、真理子、早苗ちゃん、藤原くん(?)のちょっとしたすり替えの様でもあり・・(笑) え、と本題に。 兼一については、以前読んだ小説の男性のようだなーと思えました。 美里と離婚し、身ごもった多恵と再婚するが、その間にも浮気相手の野々美、とそして最後には美季子まで。 そのくせ元の妻、美里が患い、危なくなるといてもたってもいられない。 亡くなってしまうと妻多恵と言い争い、自暴自棄になってしまう。 そんなに前妻に未練のようなものが湧き上がるくらいなら、別れなかったらよかったのに、と思ってしまう。 美季子も岡田と出会い、身ごもるがダウン症の可能性が。 でも最後にまたどんでん返しがあったりして・・と、実は岡田ではなく、兼一の子とか・・なんて残ページの少ない中、色々考えてしまいました。 1つ共感した文面で、今までわかりやすい幸福というのは理解力のない若者たちのもので、大人の幸福というのは、もっとビターを含んだ複雑なものだと思っていた、と。 深いですね。