火宅の人 下 新潮文庫 た 5-4
20年間にわたって書き続けた壮大なる自分史です。私は檀一雄氏については檀ふみさんの父親という印象しかなかったのですが、本書を読んで当時、いかに檀一雄氏が人気作家であったかが良く分かります。そして本人が人気作家である事を利用して思うが儘、我儘に生きてきた事の証と反省と誇りが集大成されたのが本書です。これは人気作家であったからこそ出来る生き方なのでしょうが、サラリーマンの私にとっては非常に羨ましい生き方に感じます。人間が飲食や性、そして生きる事に対して素直に生きたらきっと著者のような生活になるのだと思います。太宰治と比較してこのような生き方の出来た著者は非常に幸せな人に感じます。
ウルトラマンSTORY 0(3) (マガジンZコミックス)
序盤のエースの話は衝撃を受けました。そこからゾフィーやゴライアン達の物語り・・・ゴライアン等、この巻にはオリジナルの巨人達が登場します。ルティア、ゴライアン、フレア、ドリュー、カラレス、ザージ・・・みんなかっこいいです。初代ウルトラマンの話は途中で終わっており、続きを待つしかありません・・・(┬┬_┬┬)
ハッピーバースデー
教育カウンセリングの現場から出ているものだけに、「(児童)虐待」という、重いテーマが主題であっても、現場はじつはもっとすさまじいのだろうと思いつつ、割と「気楽に」読めた。そのほかにも、いじめ、不登校、障害者とのコミュニケーションの問題など、考えさせられることは極めて多い。おそらくは、「命は恵み」という点に尽きるのであろうが、誰にでも読んでほしい、珠玉の一冊である。それにしても、「60億分の1」の奇跡によって可能になった「親子」に、もはや「無条件の愛」が通用しない時代になったのは、寂しいことである。
ウルトラマンSTORY 0(8) (マガジンZコミックス)
最初のころは、各ウルトラ戦士の誕生秘話を描くエピソードが中心になっていました。しかしこの辺りから公式の設定とキャラクターを自由に使って、真船先生が想像の翼を広げているのが分かります。公式設定の補完やサイドストーリーを求めている読者には不満かもしれませんが、シリーズに対するオマージュが随所にちりばめられているので、ウルトラマンファンは十分に楽しめると思います。