Second Album
クラシック正規教育を受けたダリル・ウェイ(violin)とフランシス・モンクマン(g.key)の2人に女性ヴォーカリストのソーニャ・クリスティナをフィーチャーした英国プログレバンドの2枚目。記録的予約セールスの1枚目よりもさらに彼らの特色がおしだされた良いアルバムである。クリスティナとウェイの2人がフロントメンバーであるが、編曲とサウンド作りはモンクマンがイニシアティヴをとっている(彼のその後のSKYなどでの活動をみれば明らか)。特に、track 1におけるVCS3シンセサイザーソロの何気ないようで非常に洗練されたフレージングは特筆に値する。ただし、ギターとキーボードの両方を担当しなければならなかった負担は、スタジオではともかく、ライヴではきつかったようである。バンドとして英国では一定の人気と支持を得ながらもこの2枚目で到達したレベルを維持できなかった(モンクマンはその後脱退)原因もその辺にあるのではなかろうか。
Phantasmagoria
デビューアルバム(エアーコンデショニング)とともに傑作。聞いていると難波ヒロユキ氏にも影響を与えているのがよおおおくわかる。これが3枚目。録音技術がさすがに古いのではあるが、そんなことは『楽曲の充実感』が軽く吹き飛ばしている。牧歌的なムード+気品にあふれた英国ロックの輝きを記録したファンタジックな1枚。10点中9点
Masters From the Vaults [DVD] [Import]
クレジット等見ると恐らくはオランダのTV用の映像が流用されたようです。
収録曲は
・Marie Antoinette
・Proposition
・Melinda(More or less)
・Vivaldi
Melindaはソーニャのギターとオルガンのバックのみで歌われ、ダリルのヴァイオリンソロはありません。
またVivaldiは75年のライヴと同様ソーニャのVocalが途中に入ります。
映像的な面で言うとバックや途中で流される映像がうるさい(Propositionで流される映像等猛禽が鼠を食いちぎるシーンなど流されて気色悪いです)
それでもCurved Airの映像はレアなので値段さえ妥当なら購入しても良いでしょう。
かなり恰幅の良くなったダリルのインタビューもあり、Curved Air結成の経緯と収録曲の解説をしています(字幕も無いので私が聞き取れた範囲でですが)。
Air Cut (Dig)
本作はEddie Jobsonのプロデビュー盤であり、カーヴドエアの最高傑作である。
興味深いことに、Eddieが参加するアルバムは、他のミュージシャンもその影響を受けてなのか、非常にハイセンスな作品に仕上がる場合が多い。エアカットも同様のことが言えるだろう。
昨年9月、実に20数年ぶりにステージに立ったその場所は、なんとロシアであった。そのとき、自身の作品をピアノとエレクトリックヴァイリンでメドレーで演奏した。その中の一曲がMetamorphosisのピアノソロであった。
本年1月のニューヨークでのEddieのバンド、UKZのコンサートでも、同じくメドレーの中の一曲として演奏された。
そして、2009年6月、Eddieにとって30年ぶりとなる日本公演においてEddieによる生の演奏が聴くことができた。本作からは演奏されなかったものの、記念すべきEddieのデビュー盤である。
本作についてのレビューはすでにすぐれたものがあり、補足的に記した。
Rainbow in Curved Air / Poppy Nogood
キラキラとした美しい電子音が展開していく1と神秘的なドローンが続く2の2曲入り。インド音楽やロックからの影響が強く、現代音楽ファンだけでなく幅広い層にすんなりとオススメできる名作です。
様々な音楽のネタ元になることも多く、未だに色あせない一枚です。