ヴァイオリンの至芸 [DVD]
このDVD、ずっと欲しかったのですが高い・・・と迷っていた矢先に廉価版が出たので購入しました。
私はクラシックは好きですが、ヴァイオリンの弾き方などは全く分からない素人です。けれども十分楽しめました。
「ヴァイオリンの名手たち」といった演奏家紹介本に必ず出てくる人たちの映像が沢山詰まっています。2時間にまとめられているので曲はぶつ切りで、演奏をじっくり楽しむことは出来ませんがその分色々な演奏家の音色を聞き比べられます。
第1部で面白かったのは、9人のメンデルスゾーンの協奏曲をつないでいる部分。(オイストラフ、スターン、フェラス、クライスラー、ミルシテイン、グリュミオー、ハイフェッツ、エルマン)それぞれの音色の違いが良く分かります。
第2部ではなんといってもヌヴーの映像です。ショーソンの詩曲の演奏部分、1分ほどの映像なのですが指揮者を見るヌヴーのまなざしの強さに感服しました。こんなまなざしであのブラームスとかも弾いていたのか・・・と。
そのほかに、オイストラフのフランクのソナタ、ショスタコーヴィチ協奏曲カデンツァやメニューインのシャコンヌなど、個人的に嬉しい映像もありました。
ベスト・クラシック100 2
ipod+ヘッドホーンで楽しんでいます。これまでは、クラッシクはバックミュージック的に小さな音で楽しむといった感じでしたが、これは、音も演奏もすてきなので、つい、大音量かつ長時間聞いてしまう始末です。ちょっと大げさですが、楽しみが1つふえたといったところでしょうか。
このセットのために用意された録音のように、出来上がりのレベルが揃っていて手抜きがないところにも感心しています。
ヴァイオリン名曲集ア・ラ・カルト
個性の強い演奏なので、初めは馴染めなかったらしい。
実はお蔵入りの場所に置いてあった。ふと、取り出して聴いたら!
何という魅力。音色の魔術。すっかりとりこになってしまった。
練木繁夫さんのピアノも上手で満点なサポートぶりだ。
思わず一緒に口ずさみたくなるような歌い回し。
自在で、しかもツボをわきまえた、心憎い乗りの良さ。
ヴァイオリンを聴く楽しさを目一杯提供してくれる。
亜麻色の髪の乙女。こんなに躍動感のある、情感あふれる
少女だったかしら?とびっくりした。
とっても気に入ったのが「愛の挨拶」。茶目っ気たっぷりで
大人の色気と言うしかない魅惑的な挨拶を送られて、
僕は目まいでクラクラしてしまう。
また、チゴイネルワイゼンの猥雑なまでの、悩ましさ。
しかし、少しも下品にならないのがすごい。
鬼神・ハイフェッツのが大好きだったが、別の世界にある
しかも、同格の名演だ。
どの曲を聴いても、他の人とは違うのに、どれも素晴らしいと
言いたくなる解釈が聴ける。素晴らしい1枚だ。
ただし、一度は教科書的な演奏を聴いてからにした方が良いかも。
フランク&ドビュッシー:ヴァイオリン・ソナタ
ギトリスはうまい。本当にうまい。自由自在にヴァイオリンを操り、誰も出さないような音を伸び伸びと響かせる。ほんのちょっと聞いただけでも、ギトリスの演奏だと分かる、そういう独特な音色。しかも、少しも奇をてらったふうでなく、自然に耳に入ってきてしまう。何たる妙技だ! ドビュッシーのソナタの最終楽章には正直しびれた。
ピアノのことは良く分からない。アルゲリッチの名前は有名だし聞いててうまいと思うが、彼女とルービンシュタインのどっちが好きかと聞かれると返答に窮する。どっちも、ヴァイオリン曲の伴奏を勤めるには大物すぎる気はする。でも、フランクもドビュッシーも、ピアノは最高にうまいと思う。
別府アルゲリッチ音楽祭ライヴ『奇蹟のライヴ』
『クロイツェル』は見事だ。第1楽章だけでも、「こういうものを音楽というのだ」と思わせる。アルゲリッチもギトリスも何かが乗り移ったようであり、凄絶を極めた演奏である。
以降、2、3、4楽章は、ロバート・マン(ヴァイオリン)、ステファン(スティーヴン?)・ハフのディスクを取りたいが、名演であることは疑い得ない。
フランクのほうは、同じアルゲリッチがドーラ・シュヴァルツベルクのヴァイオリンで入れたライヴ盤(2006年avanticlassic)を取る。ギトリスとアルゲリッチの個性がぶつかり合う本物の演奏ではあるが、やや濃すぎる嫌いがあるとみた。その点、シュヴァルツベルクのヴァイオリンはしっとりと、もう少し引いた演奏。暴れ馬アルゲリッチに騎乗する名騎手とでもいえばよいのか? 評者はこちらのほうが作品の素晴らしさを堪能できた。
ギトリス盤はフランクにしては奔放過ぎるかもしれない。