怒首領蜂 大復活 ver.1.5(初回限定版:特典アレンジCD、「怒首領蜂 大復活Ver1.51」ダウンロードトークンカード 同梱)
2008年にアーケードで稼動した怒首領蜂 大復活の移植作品。
さすがに過去に数作品移植してきてるだけあって、移植度は申し分ない出来。
解像度が上がって非常に見易くなっています。
トレーニングモードも詳細な設定や中ボス、ボスから練習する事も出来るのでアーケード版の練習としても最適です。
リプレイの倍速&スロー再生もGOOD。
避け方やパターンの構築をするのに非常に便利です。
アレンジモードは従来のルールとは違う2タイプが収録。
個人的にアレンジBがプレイする度に、さながらRPGの様に徐々にステージが成長(=難化)し、スコアが伸びていくのが面白いですw
初心者にはノービスモードもあり、ゲーセンでプレイするのにためらいがある方にもお勧めです。
上手くなってきたら1周ALLや2周目を目指したり、スコア稼ぎに手を出したりと、腕前に応じて色々遊べるので、長く遊べるかと思います。
特典のCDは原曲とうって変わって落ち着いた雰囲気の曲が多いので、弾避けに集中し過ぎて疲れた時にまったり聴く方がいいかもしれませんw
「怒首領蜂大往生・ケツイ~絆地獄たち~」オリジナルサウンドトラック
というのが一番の印象でした。勿論良い意味でです。
近年、ゲームミュージックは、メディアの大容量化やハードの高性能化に伴い
それまでの制限が取り払われ、表現の幅が他の表現媒体のように広がり、
様々なジャンルの音楽がゲームミュージックに使われるようになりました。
現代においては特に、映画やアニメの音楽などにも劣らない、
非常にクオリティの高いゲームミュージックも当然のように見かけます。
そして従来用いてきたチップチューン、つまり
制限された音源を元に音楽を演奏する方式は
「必要性」の喪失により、次第に影をひそめていきました。
しかし、「必要性の無い」ものは、価値の無いものなのでしょうか?
並木学氏のこのゲームミュージックは
あえて制限の多い、
チップチューンによるゲーム音楽の表現がなされています。
具体的にはプレイステーション初期時代くらいの印象を受けました。
そして感じたことは、「ああ、良いなあ」です。
いわゆるピコピコ音と呼ばれる極端に制限されたチップチューンではありません
そのような極端な意味合い、または懐古的な意味合いでの良さでは無く、
チップチューンの表現技法としての普遍的な魅力をはなっていると感じました。
近年、XBOX360のLIVE アーケード等で、
昔ながらのサイドビューのゲームがたくさん出ている事をご存知でしょうか?
これらのゲームは構成がシンプルで、手軽に作れ、手軽に遊べるというメリットを有していますが
私が感じるのは、この制限の多い構成から感じる「普遍的な魅力」です。
こういうものが、「良い」のです
長々と語りましたが
並木学氏の奏でる世界観や煌びやかさに胸を躍らされ、
そして何より、ゲームミュージックって、良いなあと感じされられるサウンドトラックでした。
ゲームをプレイなさった方は勿論、
様々な方向の音楽に興味のある方は、是非手にとってみて
ゲームミュージックの持つ「普遍的な魅力」に触れてみてはいかがでしょうか?
怒首領蜂 大往生
縦スクロールシューティングゲームが20年間かけて進化してきた一つの最終形。
ムービーや寸劇で演出を強化しようとするゲームが増えた最近の風潮の中、結局それらはゲームという根本に対して「副産物」でしかないということ。
本来やらなければいけない事はスタートボタンを押した後、如何に短い時間でプレイヤーを「本質」たりえる所まで導くのか?
であることを、このゲームのBGMが教えてくれます。
弾避け、パターン化などの縦シューに欠かせない要素をストイックに究極的にまで追求し、綿密なバランスを図りながら組み上げた面構成はさながら職人の造り上げる工芸品のようでもあり、それでいて女の子型アンドロイドを物語の中心に据えるなど、現代的な風潮に対するフォローも忘れていない。
慣れてくると最終的にエクスィしか使えないキャラ選択のアンバランスさなど、多少煮詰める要素がない訳ではないけれど、点数連鎖のシステムなど、その報酬が単純な「得点」でしかないのに上手くなればなるほど挑戦意欲を刺激されるシンプルかつ強力な魅力は昨今何かと、本質と関係ない「ご褒美」で釣るゲームのあり方について考えさせられる。
これから先、シューティングゲームはグラフィックなど上っ面や、システムなど目先を奇抜にする事により、これからも進化してゆくと思うけれども、ここで一旦、そもそも縦シューにとって何が一番大事だったのか?という辺りを真剣に形にしたこのゲームの偉業は大きいと思う。
「縦シューの一つの究極形」
という、このゲームの評価は恐らく、これから10年、20年経っても変わらず、色あせる事はないと思います。
怒首領蜂 大復活 ブラックレーベル
購入した当初、ver1.5と本作を合わせて通常版で12,000円、限定版だと14,000円はかなり高いという消極的な印象を受けた。
しかしアレンジのケツイVerは一面から初心者御免、極悪非道とも言える人を選ぶ超高難易度ながらも、作品としてのクオリティ、ケツイの要素を上手く取り入れたゲーム性、破壊する快感、ハマり度、アレンジBGMなどあらゆる面でよく出来た素晴らしい作品。
怒首領蜂大復活BLの一アレンジ作品としてではなく、新作ケツイ2くらいの見方をすればこの作品への投資は全然惜しくないはず。昔のシューティングゲームに思い入れのある人は手に取ってもらいたい。今の時代でこれ程激しいシューティングゲームは他にないのが逆に潔い。ただ難しいシューティングゲームがNGな方はぜひ敬遠を。