ザ・ゴールデン・カップス ワンモアタイム パーフェクト・エディション [DVD]
昨年公開された衝撃の映画、「ザ・ゴールデン・カップス ワンモアタイム」のDVD発売がついに決定しました。
一般的にはゴールデン・カップスというと、「長い髪の少女」というイメージが強いと思いますが、
この映画を見れば、そういうお茶の間的なパブリックイメージは覆されることでしょう。
彼らは間違いなく“日本で最初の本物のロックバンド”です。
60年代当時の映像も素晴らしいですが、それにもまして昨年の再結成ライブは最高です。
60~70年代に青春を過ごした人達は言うに及ばず、彼らの事を知らない今10代の人達にも是非見てもらいたい映画です。
どうせ買うなら、通常版よりこちらの方が断然買いだと思います。
ライブ帝国 ヨコハマ・ブルース・ストーリー [DVD]
今から20年以上前のまだビデオがなかった頃のクリエイションの映像がDVDで見れるとは思いもよりませんでした。当時Fighting80'sは和歌山放送で放映されていましたが、このDVDに収録されている回の放送は記憶にありませんので、見逃していたのでしょう。ロンリー・ハートはTV主題歌で有名ですが、それよりは初期の名曲TokyoSallyと私が一番好きなNew York Woman Serenadeにおける竹田和夫のストラトにハムバッカーを搭載した太くマイルドな音色のギターと黒っぽいボーカルが絶品です。さらにボーナストラックは73年のものということですが、昔のファッションとレスポールが超かっこいいです。エディ藩も悪くは無いですが、できればクリエイションの曲(特に初期のもの)をもっと見たかったというのが正直な感想です。ぜひ、第二弾を出して欲しいものです。
ベイサイド・スウィンガー(紙ジャケット仕様)
これはまた大変レアな1枚がCD化されたものだ。これが爆発的に売れる…とはとても思えないが、こういう企画のCD発売には大賛成だ。バークリー音楽院を卒業し凱旋帰国したミッキー吉野はゴールデン・カップスに参加したが、カップスでは彼自身が理想とした音楽をクリエイト出来なかったのではないか。カップスは個性の強い職人の集りだったため、若いミッキーは遠慮していた部分があったものと思う。カップス解散後はミッキー吉野グループを結成し、郡山のワンステップ・フェスティバルに参加。このバンドがゴダイゴへと発展したわけだ。
このアルバムはミッキー吉野グループからゴダイゴへと遷り変わる時期に、かつての朋友エディ藩と共に製作したアルバムである。一応エディ藩がリーダーという位置付けとなっているものの、中身は明らかにミッキー吉野のカラー満載。横浜の香り漂うハイセンスなブルースを基調としつつ、アメリカ西海岸のカラリとした色合いのアレンジが随所に見られる「洗練されちゃったハマのブルース」という感じ。妙に明るいイメージに仕上がってしまったという印象がなくもない。バックを務めるゴダイゴのメンバーは確かな技術を披露しているが、この時期のミッキーは、後に現われてくるエレクトーンを駆使して「これでもか」と言わんばかりに和音で責めてくる色濃いプレイをみせてはいない。ギターの浅野孝巳もこの頃から既に巧みなギタープレイを聴かせてくれているものの、エディ藩とは明らかにタイプは違っており、この2人の組合せは相容れていないような気がする。バンド名が示す通りの典型的な「スーパー・セッション」のパターン。彼らが彷徨っていた頃のほんの一瞬を捉えた貴重な記録としては、持っている価値はある。