サティ:ピアノ作品集(3)
エリック・サティ(1866~1925)が現在のようにコマーシャルにまで多く用いられ、生活に浸透して行った『演奏者』としての最高の功労者はと言えば日本ではあまり評価が高いとは思われないアルド・チッコリーニだろうし、日本における最大の功労者は間違いなく高橋悠治・アキ兄妹だろう。
1980年2月、ニューヨーク州立大学バッファロー校に付属していたセンター・オブ・ザ・クリエイティブ・アンド・パフォーミング・アーツ(創造的演奏芸術センター)のメンバーであった高橋アキは、このセンターのディレクターであった作曲家モートン・フェルドマンからそこでのリサイタルにメシアン・クセナキスの曲とともにサティの『5つのノクチュルヌ』を所望された。高橋アキは、渋谷にあったジャンジャンで足掛け3年間『エリック・サティ連続演奏会』を行っていてほとんど全曲を日本でおそらく初めて知らしめていたのだ。時にジョン・ケージが大きくエリック・サティに傾倒していて、ケージと30年来の友人であったフェルドマンがサティ*ケージ*高橋アキの3つを繋いだと考えられる。
その時兄高橋悠治はサティの音楽をより、音楽論的に作品分析を行っている。
例えば最も有名なサティの曲『ジムノペディ第3番』は、メロディーをMとし、前奏・間奏・後奏をLとして小節数を数えると次のような図式になる。
L4M9M7M7/L3M10/L2__M6M7/L5
かくて主旋律から伴奏和音が予想できず、あらゆる虚飾の剥ぎ取られた純な音が抽出され、音楽が生成されていく。
美しいサティの音楽がサロンに埋もれることなく、全曲を漏れなく今この耳に聴けると言う奇跡を起こした人、それが高橋悠治とアキだ。
満月物語 (ハルキ文庫)
「台風娘」「竜宮の乙女の元結いの切りはずし」と共通する、面白い変な老人、そこそこのエロティシズム、現実と幽界とが主人公を巻込んで、交差し混じり合う著者独特の不思議ワールドを堪能して下さい。
中盤、一人で読んでると、まさにお盆向きな、ちょっと恐くなる場面もありますが、それはそのうち暖かな哀しみに収斂していきます。ご期待をw
そして相変わらず余韻の残るラスト、これに浸りたいから薄井作品はやめられない。
転生學園幻蒼録 ドラマCD 第3巻
ドラマCD一巻、二巻とは違い、全体的にコメディータッチの作品。 問題の難しい単語が出てこないし、細かいギャグがふんだんに盛り込まれていて、完成度は従来に比べ高めです。 正直、あまり期待していませんでしたが……これは買っても損にはならないと思います。 星五つは多いかな、と思いましたが、岩崎さんの美麗イラストと制作側の進歩に免じて、星五つです。
蘇りの血 [DVD]
新たな境地が見えた気がします。あの世は地獄、そしてこの世はさらに地獄、そこら辺が蘇りの生と死のあいまいさにつながってるのかな。 理解力とかの問題じゃないです。感じるか、若しくは想像するか。それができないならこの世の地獄そのものですよ。 今後の期待も込めて☆四つにしました
「HUNTER×HUNTER」~ハンターズ・イン・ワンダーランド No.2「眠れる街の×ハンター」
オリジナルドラマCD3部作、徐々に物語の謎が明かされていく中盤のお話です。
1部ではジャケット通りゴン・キルアがクローズアップされていましたが、
この2部では主にクラピカ・レオリオ、その他のキャラのエピソードが進められています。
1部・3部と比べるとややシリアス度は高めですが、物語の全貌を知るためには欠かせない部分です。
キャラの心情が丁寧に描かれているので、特にクラピカ・レオリオのファンの方にオススメ致します。