「リア王」を構想し、役を徹底的に磨き上げ、舞台で演じきった180日あまりを克明に記録した日記形式の本。いま日本を代表するあの大俳優ですら、一つの役を演じるまでには、これほどの内なる格闘があったのかと胸が熱くなります。あらゆるクリエイターにとって、とても励みになるのと同時に、創作の原点とはなにかということを指し示している気がしました。 時折紹介される周囲の演劇人や黒澤明や伊丹十三、三船敏郎といった人々のエピソードのひとつひとつも味わい深く、得した気分にさせられます。また、末尾に付けられた日記索引もなかなかよいです。
最近は純愛ブームらしいが、そもそもブームというものに意味など無いはずで、人は個人それぞれが好きなものを好めばいい。 閑話休題。 最初から最後まで飽きさせないこの映画。バブルに日本人が踊り狂っていた頃、日本人が海外でどんなことをしていたかわかる映画でもある。時代に閉塞感を抱いている今とは違う空虚な自信を抱いている日本人。逆に言えば「純愛」などにすがらなくても生きていけた強い時代が映し出されている。 この映画にはギャグと、事実のみが映し出されていて、薄っぺらい理想など存在しない。
滝沢秀明さん、山崎努さんとの親子間の愛を描いたドラマでとても感動できます。 海と空ってすごく遠い位置にあるけどきっとどこかで繋がってるんだろうなァ。。。って思いたくなるドラマです★ タッキーの演技にも注目!
金城一紀の原作を分解し、うまーく並べ直した編集が秀逸だ。原作の「グレイト・フライド・チキンレース」をタイトルバックにもってきた演出はセンス抜群。そしてこの映画の一押しは、何といっても窪塚洋介vs山崎努の拳闘シーンだ。カット割を工夫するだけで、これほど迫力のある映像を生み出した行定監督は、ケンカのシーンを撮らせたら今日本一かもしれない。
在日韓国人高校生の恋と苦悩を描いているという点では、「パッチギ」と共通部分があるが、自分はこの「GO」の方が圧倒的に感情移入しやすかった。日本人とのケンカはお約束事として両作品に登場するが、「パッチギ」がやたら火に油を注ぐ演出をしていたのに対し、本作品の杉原(窪塚洋介)はケンカには滅法強いがどこか醒めている部分がある。ケンカをしても何の問題の解決につながらないし、少しくらい足が速くても権力からは逃げ切れないことを主人公は本能的に察知しているのだ。
原作では、在日としてのコンプレックスの反動として、ブルース・スプリングスティーンをはじめとする洋楽や「カッコーの巣の上で」などの洋画に主人公が傾倒する記述が多かったが、本作品にほとんど登場しない。行定監督はその描写が、我々日本人の反感を買うことを予め察知してわざとオミットしたにちがいない。ひたすら日本人の反感を買う演出をする誰かとは大違いだ。
スパイダーマンがサンドマンを許したように、人間的に成長した杉原は、人種差別的な態度をとったガールフレンド(柴咲コウ)を許して再び付き合い始める。他人の作った映画をけなすことでしか存在価値を認めてもらえない映画監督が存在する一方で、行定勲は<許す>ことの大切さを知っている優しい目をもった監督さんだ。
中枢病院でも、一度は目を通す価値は十分にあると思います。
理学療法って何だろう!?その答えをくれると思います。
評価があってこその治療、それを教えてくれた本です。
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