作品という物語の中に存在している、そのくらいのさじ加減が大事なのかなと思いました。
素敵な作品ですね。
『タンポポ』は見るたびにラーメン食べたくなる映画ですよねー10年以上前で既に海外で日本映画の話しても『タンポポ』知られてたし、それぞれの登場人物の個性が強烈。そしてこんなレイアウトのパンフレット他にないんじゃないだろか。新聞記事みたいに余すところなく見出しと写真とキャストの発言が・・・いや、新聞記事ならそのページ内に収めるよね。それくらい濃いパンフレット。ちなみに謙さんの見出しは「ラーメン?狂ってる」。笑
遥か彼方(昔)、がんばるぞ、と思わせてくれたドラマでした。 小さな薬屋から流通革命を起こした男の波乱の人生です。裏のドラマがあり、 この安売り王の出現によって廃業させられた薬局の女が(いしだあゆみさん) つぶした安売り王の片腕として頭角を表し、その後波乱の人生を歩んでいくという様子は主人公のドラマと共にまったくこの作品の奥行きを醸し出しております。 最後の方で主人公が行った戦争の激戦地で砂浜に人骨を幻影としてみるというシーンは戦後日本の高度成長の原動力とその陰に隠れた大きな心の傷を感じさせてくれて深く考えさせられました。ぜひ観て欲しい、ドラマです。商慣習、商売の醍醐味と度胸の必要性、判断の重要性、人物の大きさの必要性などを教えてくれるお手本のような作品です。皆様お互いにがんばりましょう。
高校生である在日韓国人クルパーは、特にやりたいことが見つからず、得意のボクシングで一躍有名になっていくのだが、ある日、不思議な魅力のある"めっちゃ可愛い"女の子に恋をするという、クルパー自身の恋愛にまつわる話…という本人による説明ですが、実際は自分の存在について知ろうとするクルパーの姿が印象強かったです。 序盤のスーパーグレイトチキンレースで、クルパーが何よりも早く走るシーンがありますが、映画を観終えた後、今までの彼が象徴されているのだと分かり、そういう事かと、感心しました。
また、彼らのセリフ一つ一つには彼らの葛藤が力強く表現されていて、心に突き刺さりました。 「私、名前嫌いなの。名前なんてどうでも良いじゃん」「めっちゃウンコしてぇの方が、しっくりくるんだよ」「ライオンは、自分がライオンだなんて知らないよ」「名前ってなに?バラと呼んでいる花を別の名前にしてみても美しい香りはそのまま」「俺はナニ人?…俺自身はクエスチョンで、物体Xなんだよ!」 社会に生きる人には、グサッとくるセリフなのではないでしょうか?
最後に彼女が戻ってくる事で分かるのですが、彼女は、ボクシングをするクルパーの姿が、いまの自分の世界を突き破ろうとするクルパーの姿が、好きだったのですね。 目に見えないけれど、感覚で前に進もうとする若者を描いた作品の中では、一番好きです。
本物の幽霊が画面に出てきて、そんな意味でも最高に怖い一作である。辰也が飛行機管理事務所に呼ばれるシーン、窓の外からにょきっと手が出てくる!未見の人は真偽のほどを確かめて。ともあれ、本物が出ようと出まいと、本作の恐怖体験はトラウマになる。落武者のエピソードや小川真由美の変貌など、今でも鮮明に蘇る強烈さ。リングの怖さとは一味違う、説明がつく怖さが後を引くのだろう。息をもつかせぬ怖い進行に、唯一ホッとさせてくれたのが、渥美金田一であった。石坂金田一と違って、主役というよりも物語の語り部的な立ち位置で登場する。どこかひょうひょうとした佇まいが、本作と非常にマッチしていた。壮大な音楽も大作感タップリ。日本のホラー映画史上屈指の名作である。
|