96年に出版して現在のITの主流を見事に捉えている大川さんはすごい。
それに入院生活を8年も送りながら人生を大成させたメンタルや行動力は 社会人として勉強になりました。
日本で初めてソフトウエア産業を上場させた方のほぼ生涯を ご自身で綴っている本です。
乙女ゲーにいのまたむつみ起用というところは素晴らしいと思います。
キャラデザがいるのにゲームキャラデザは必要か?と思ったものの、
こちらはゲーム向けに細部まで描き込まれていてキャラがしっかり立っている。
また、限定版冊子は今までのオトメイト作品のペラペラなものとは違い、
ハードカバーで100P近いカラー・モノクロイラストの収録です。
いのまたむつみの全てのカラーとラフまでしっかり掲載。
無論中村氏のカラー・ラフ、CGラフもかなりの量が収録されており、
各キャラに至っては細部までしっかり設定がなされていると納得。
まず、ここまでで大満足でした。
ゲーム内容ですが、特にこれといって面倒なシステムはなし。
選択肢のみのノベルゲー。
が、その選択肢がまたやっかいであり楽しみでもあります。
一つ違えば即バッドエンドだったりなど。
意外と複雑に絡んでいる印象なので、クイックセーブ・ロードと巻き戻しはとても重宝しました。
ストーリーは全体で一本道なので、同じメッセージでもルートが違えば未読扱いがやや面倒。強制スキップも役に立ちます。
じっくり恋愛過程が描かれているキャラ、え?どうして急に?となるキャラ分とかれています。
当然、キャラの好き嫌いもあるとは思いますが。
また、主人公は戦国へなじんで、現代へ帰りたいという気持ちがあまり強く感じられませんでした。
あとは謎が謎のままだったり、そういった設定が生かされていなかったりなどなど不満も少なくはないです。
そして、ここは良いシーンなのに何故、ということでスチルがもっと欲しかったです。
シナリオはあっさりしたものから感動するものまでとこれもキャラによりけりです。
それでもグッドエンドは良いものが多く、あるキャラでは泣いてしまいました。
今回攻略対象は多めなので、好きなキャラを探してみては?
オトメイトでは初のスクリーンショット機能も採用されているので、スチルをPSPの壁紙にすることも出来るのは嬉しかったです。
ただ、これも物語中に画面表示を消してからでなければショットが撮れないのがちょっともったいないかも。
(このため一部スチルはSS不可)
「相棒」オリジナル・サウンドトラック(通常盤)
聴くと相棒のあのシーンやこのシーンが頭の中で浮かび上がってきました。(大げさな話ですが・・・)何か次ぎのシリーズが待ち遠しいのは俺だけなんですかね?
因みに、俺は06番目の終焉がお気に入りです。
著者は、航空法、航空安全の専門家です。
昭和60年の日航機123便事故の翌日の某新聞誌上で、著者は、航空法調査研究会 代表幹事として事故に関する座談に識者として参加されてました。まだ細かい 事実が判明する前の段階で、さまざまな角度から専門的な考察をされていました。
飛行機の安全と言っても、自分を含め、一般の人がどれほど問題関心をもってのぞ めるトピックか、簡単に表現することは難しいと思います。多くの人は、国内や 海外へ仕事や旅行で行くための手段として飛行機を選択し、そして、搭乗時、 稀に大きな機体の揺れなど怖い経験をすることがありますが、結果として目的地 に到着すれば、飛行機の運航の安全に関心を持つこと自体が難しいのではないで しょうか。
この本は、もともと幾つかの論文を中心に編まれた本であり、かなり専門的です。 自分は航空機事故に関心をもったことがきっかけて、本書を手にとりましたが、 すべての内容を理解するのは難しいと感じました。テクニカルタームが多く、また 特定のケースで、運行中の航空機をさまざまな角度から分析する際、図版なども 無いため、航空関連の仕事をされている方でないと具体的なイメージを持つことは 難しいかもしれません。
著者は、安全をおびやかすさまざまな要素、中でも人的要因に起因するインシデント の分析手法を提唱します。要素を独自にマッピング・定量化し、評価することで、 大事故を未然に防ぎ、航空の安全をもたらすという展望が基本にあります。
まだ本書が出た1998年には顕在化していませんでしたが、インシデントの処理や運用 において、属人的な領域をミニマムにし、スキルを「標準化」することで業務を管理 するという視点と共通する部分があるかもしれません。
1章 事故の前には必ず予兆がある 2章 パイロットが体験した前事故事象 3章 管制官が経験した危機一髪 4章 機体に潜む危機と闘う整備士
専門的な職業の内部に精通した著者が、アンケートの結果を元に展開する論旨には 説得力があります。一貫した真摯な態度で航空安全に長年とりくまれた著者の成果と して、一般向けに書かれた貴重な書物だと思います。
敗戦後常識となった合理主義、生命至上主義、個人主義では、3.11以後の危機を克服することは出来ない。新しい時代には、新しい発想が必要であるという論考である。
国家や社会が弱体化するときは、頭から腐る。日本のエリートに質的低下が起きている。現代日本は、数値化万能となりその高いものが「勝ち組」を構成する。しかし、現実は数値化不可能の部分が圧倒的に多い。それを汲み上げることをしないので基礎体力が低下している。
しかし、原発事故で首都圏から多数の外国人(主に欧米人)が避難したが圧倒的多数の日本人は今いる場所に止まり仕事を続けた。
又、電力危機に対して日本は法令でなく、市場メカニズムでもなく、自粛で対応した。
日本人には、近代市民社会(新自由主義的アトミズム)を克服する力がある。
この本において、人として揺さぶられる箇所がある。
鈴木宗男氏収監の四日前、森元首相(自民党)、鳩山元首相(民主党)、福島社民党党首らが都内のホテルに集まり「送り出し会」が行われた。という件である。
もう一つ、考え方として腑に落ちるのが「歴史共同研究」についてである。
日、韓、中の共通の歴史認識が構築できるなどという幻想に捉われず、徐々にこのテーマを外交案件から外すための「通過儀礼」にするのだ。
更に、中国、韓国の双方が「日本」を「敵のイメージ」として対象に定めている状況において東アジア共同体を追い求めることは幻想である。「乾いた外交」の展開をすべきである。
内容は、単行本に収録されていない論考であり興味深いものとなっている。
|