日本の稲の起源・由来をたずね、明らかにしようとする古くて新しいテーマに対する、考古学の手法や観点にもとづいた、現時点での総括的な成果を示した一冊。 東北アジア全体の視野から、中国大陸・朝鮮半島・日本列島をとらえ、また時間的にも縄文/弥生というすっぱりと切れる史観ではなく、段階的にその様相をとらえる。また、縄文時代の人々・文化が自発的に弥生式の文化に移行していったことがうかがえる。一般的な中学・高校の教科書で習った図式的な見方を越えて、ダイナミックな空間的・時間的広がりを見せて稲作が渡来・展開していったことが理解できる構成である。 エネルギー生産の増大や、国家社会の分化の始まりなど、日本の「文明化」は稲作伝来に始まるわけだが、その「文明のあけぼの」をめぐるスリリングな論考である。(縄文時代にも立派な文化があったのはもちろんである。念のため。)
非常に勉強になります。
有機農法に興味がある方も、慣行農法にどっぷりのかたも、
是非読んでみてほしい。
どんな違いがあるのか、どんないいこと悪いことがあるのか
良く分かります。
必見です。
多くの人々と関わる職業に就いています。時には、人と人とのぶつかり合いを解決しなければならない場面もあります。その問題解決にあたっては、自分なりの合理性でもって思考し、最良と思われる方法を選択します。しかし、それが解決に結びつかない場合が実際多くあります。そのような時、無限の思考の連鎖に巻き込まれ、苦悩することもしばしばです。 本書は、このような合理的思考へのとらわれから、読者を解き放ってくれる可能性を持った書であると感じました。読中感というか、感じたままの感想です。正直、わたしにとっては難解なので、何度も読み返す中で、さらに多くのことを感じ取れそうに思います。
|